空き家を放置すると損をする5つの理由
空き家をそのままにしておくと、見えないところでさまざまなリスクが積み重なります。
建物の劣化や税金の負担、さらには地域社会への影響まで、多くのデメリットが存在します。
まずは、空き家を放置することで具体的にどのような損失が生じるのか、5つの理由を解説します。
建物の傷みが進行する
空き家を放置すると、建物の劣化が急速に進みます。
特に、適切な管理が行われないまま長期間放置されると、屋根や外壁の破損、内部の湿気やカビの発生、シロアリの被害など、建物全体に深刻な影響を与える可能性があります。
例えば、定期的に換気や掃除が行われないことで、木材部分が腐食したり、設備が老朽化したりするケースも少なくありません。
人が住んでいない家が劣化する原因や対処法については、こちらで詳しく解説しています。
固定資産税を払い続けることになる
空き家を所有している限り、固定資産税や都市計画税を払い続けなければなりません。
例えば、築40年の一戸建てを地方都市に所有している場合を考えてみましょう。
土地評価額500万円、建物評価額300万円、固定資産税率1.4%、都市計画税率0.3%で計算すると、年間の固定資産税は11万2千円、都市計画税は2万4千円となります。
これを合計すると、毎年13万6千円の税金がかかります。このまま空き家を10年間持ち続けた場合、合計で136万円もの税金を払うことになってしまうのです。
通常、住宅用地には税金の軽減措置が適用されますが、老朽化が進んで「特定空家」に指定され、勧告を受けると、軽減措置が解除され、税負担が最大6倍になる可能性があります。
参照元:e-Gov法令検索「地方税法第349条の3の2第1項」
税負担を軽減するためにも、空き家を売却したり、賃貸物件として活用するなどの方法を検討することが大切です。
被災リスクを抱えることになる
空き家を放置することで、自然災害や火災時に被災リスクが高まります。
特に、耐久性が低下した建物は、地震や台風による倒壊の危険性があります。
また、雑草が生い茂り、建物周辺にゴミが溜まることで、火災のリスクや害虫の発生も増加します。
さらに、空き家が不法投棄や不審者の侵入のターゲットになることもあり、地域全体の安全に悪影響を及ぼすことがあります。
空き家の所有者は、防災の観点からも定期的な点検や管理を行い、周辺の生活環境を保全する責任があります。
空き家が倒壊した場合のリスクや防止策については、こちらで詳しく解説しています。
近隣からのクレームが発生する
空き家の放置は、近隣住民に迷惑をかける原因にもなります。
例えば、庭や敷地内の雑草が伸び放題になり、景観を損なうだけでなく、害虫や害獣が住み着くことや、火災が起こるケースもあります。
また、建物の破損や老朽化によって、風で外壁や屋根材が飛散し、周囲の家屋や車両に損害を与える可能性もあります。
こうした問題が発生すると、近隣からのクレームやトラブルに発展することがあり、場合によっては法的措置を求められることもあります。
空き家を持つ所有者は、近隣との良好な関係を維持するためにも、適切な管理を心がけましょう。
また、以下の記事では、空き家と犯罪の関係や近隣トラブルなどの具体例を詳しく解説し、空き家の適切な管理方法や行政の取り組みについて解説しています。
場合によっては行政からの指導も
空き家を放置し続けると、行政からの指導や勧告を受ける場合があります。
特に、空家等対策特別措置法に基づき、危険な状態にある空き家は「特定空家」に指定され、行政から改善命令が出されることがあります。
この命令を無視すると、最終的には行政代執行として、解体や修繕が強制的に実施され、その費用は所有者が負担することになります。
また、場合によっては50万円以下の過料が科せられるリスクもあります。
参照元:国土交通省「空家法とは」
こうした事態を防ぐためにも、空き家の状況を把握し、必要な対応を早めに行うことが重要です。
空き家を3年以上放置すると過料が科せられるのか
空き家を長期間放置することで、行政から罰則を受けるのではないかと不安に感じる方も多いでしょう。
特に「3年以上放置すると過料が科せられる」といった噂を耳にすることもありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
ここでは、法律上の規定や具体的なリスクについて詳しく解説します。
空き家を放置する期間に決まりはない
空き家を放置する期間に関して、法律上「3年以上放置すると過料が科せられる」という決まりはありません。
しかし、空き家の状態によっては、期間に関係なく行政からの指導や罰則の対象になる可能性があります。
特に、空家等対策特別措置法では、危険性や衛生面で問題のある空き家を「特定空家」として指定することができ、この場合は放置期間にかかわらず勧告や命令が出されます。
空き家を適切に管理することが、所有者としての責任を果たすためにも必要です。
空家等対策特別措置法とは?
空家等対策特別措置法は、増加する空き家問題に対処するため、2015年に施行された法律です。
参照元:空家等対策の推進に関する特別措置法【e-gov法令検索】
この法律では、放置された空き家が生活環境や保安、景観に悪影響を及ぼす場合、自治体が所有者に対して指導や勧告、命令を行うことができます。
また、特定空家に指定され、勧告を受けた場合、税制上の特例が適用されなくなり、固定資産税や都市計画税の負担が増加するリスクもあります。
この法律の適用を受けないためには、空き家を適切に管理し、行政からの指導に迅速に対応することが求められます。
命令に違反した場合の罰則の内容
行政からの勧告や命令を無視すると、最終的には行政代執行が実施されます。
これは、自治体が所有者に代わって空き家の解体や修繕を行い、その費用を所有者に請求する措置です。
また、命令に従わない場合は50万円以下の過料が科せられることもあります。
勧告段階で対応することで、こうした強制措置や罰則を回避することが可能です。
3年以上放置するリスク
空き家を3年以上放置すると、建物の劣化や地域社会への影響がより深刻化するといわれています。
行政からの指導や罰則の対象になる可能性が高まり、思わぬ費用負担が発生したりトラブルを招いたりするリスクもあるので、注意が必要です。
①建物の倒壊や、放火などの犯罪のリスク
空き家を3年以上放置すると、建物の老朽化が進み、倒壊の危険性が高まります。
人目が少ない空き家は、不審者の侵入や放火といった犯罪の温床になりがちです。
防犯対策や定期的なメンテナンスを行い、空き家を危険な状態にしないようにしましょう。
②資産価値の減少と税金の問題
放置された空き家は、資産価値が低下するだけでなく、固定資産税や維持費用がかさみます。
特定空き家に指定され勧告を受けると、税負担が増大し、経済的な損失が大きくなる点もリスクです。
空き家を売却や賃貸として活用し、収入を得る方法を検討しましょう。
放置した空き家が「特定空き家」に指定される基準とは?
空き家を長期間放置していると、行政から「特定空き家」として指定されるケースがあります。
特定空き家に指定され勧告を受けると、固定資産税の負担が増えるだけでなく、改善命令や罰則の対象になる可能性もあります。
ここでは、特定空き家に指定される具体的な基準や流れについて詳しく解説します。
特定空き家に指定される「基準」
特定空き家に指定される基準は、空家等対策の推進に関する特別措置法(空家対策特別措置法)で定められています。
放置された空き家が周囲の生活環境に悪影響を及ぼす場合や、安全性が低い場合に「特定空き家」として指定されます。
具体的な基準は、以下のとおりです。
- 建物の老朽化や倒壊
- 屋根・外壁の破損の危険性
- 衛生面で有害な害虫・害獣の発生
- 周辺景観が著しく損なわれている
- 不法投棄や不審者の侵入など防犯上の問題
特定空き家に指定され勧告を受けると、固定資産税の軽減措置が解除され、税負担が最大6倍になるリスクもあります。
空き家の現状を定期的に調査して適切な管理を行い、特定空き家の指定を防ぎましょう。
固定資産税が6倍になるケースについて気になる方は、以下の記事をご参考ください。

特定空き家に指定される「流れ」
特定空き家に指定されるまで、そして指定されたあとの流れは、以下のとおりです。
- 自治体による現地調査
- 特定空き家への認定
- 助言・指導
- 勧告(この時点で住宅用地の特例が解除され、固定資産税が上がる)
- 命令
- 命令違反による50万円以下の過料
- 行政代執行(解体・修繕の費用は所有者負担)
まず自治体が現地調査を行い、周囲に悪影響を及ぼすおそれがあると判断された空き家は、特定空き家に認定されます。

認定後、自治体は所有者に対して改善を促す「助言・指導」を行います。
それでも改善が見られない場合は、期限を定めて必要な措置をとるよう「勧告」が出されます。
注意したいのは、勧告を受けた時点で住宅用地の特例が解除されることです。
土地の固定資産税を最大6分の1に抑えていた軽減措置がなくなり、翌年度から税負担が大きく増えます。
勧告にも従わなければ「命令」が出され、命令に違反すると50万円以下の過料の対象となります。
最終的には、自治体が所有者に代わって解体や修繕を行う「行政代執行」が実施され、その費用は所有者に請求されます。
行政代執行を避けるためにも、勧告の段階で迅速に対応し、空き家を適切に管理しましょう。
特定空き家が増加している3つの理由
近年、特定空き家の数が増加している背景には、さまざまな社会的要因が関係しています。
具体的には以下の3つが理由となります。
税制面での対策や人口減少、さらには住宅に対する日本独自の価値観も影響を与えています。
①固定資産税対策
空き家を解体せずに放置する理由の一つに、固定資産税対策があります。
住宅が建っている土地は、税金の軽減措置が適用され、固定資産税や都市計画税が大幅に減額されます。
しかし、建物を解体して更地にしてしまうと、この特例が適用されなくなり、税負担が増加します。
そのため、税金を抑える目的で、空き家をそのままにしている所有者も多いのが現状です。
しかし、特定空き家に指定され勧告を受けると、軽減措置が解除され、かえって税負担が増えるリスクがあるため、放置は得策とは言えません。
②少子高齢化
少子高齢化も特定空き家の増加に影響を与えています。
高齢の親が亡くなり、相続で空き家を引き継いだものの、相続人が遠方に住んでいたり、すでに自宅を持っていたりするケースでは、空き家の管理が難しくなります。
また、人口減少や地方離れの影響で、空き家を活用する機会が少ない地域も多く、結果として放置される空き家が増加しています。
今後も高齢化が進む中、空き家の適切な管理方法や有効活用を考えることが重要です。
③日本人の新築信仰
日本人の「新築信仰」も、空き家増加の一因です。日本では新築住宅の人気が高く、古い家は価値が下がりやすい傾向があります。
中古住宅のリフォームやリノベーションをするよりも、新築が安心という考え方が根強く、結果として古い住宅が空き家になり、放置されるケースが増えている状況です。
空き家の増加を抑制するためには、中古住宅の魅力を高める施策や、リフォーム・リノベーションの推進が求められます。
空き家は放置せずに適切な対処を!得する7つの解決策
空き家をそのまま放置すると、思わぬリスクや負担が増えていきます。
しかし適切に対処すれば、空き家を「資産」として活用が可能です。
ここでは、空き家を放置せずに得するための具体的な7つの解決策について紹介します。
リフォームして住む
空き家を活用するなら、リフォームして住むのも良い手段です。家族構成やライフスタイルに合わせてリノベーションすれば、快適な住まいにできるでしょう。

リフォームには費用がかかりますが、新築よりもコストを抑えられるケースも多く、補助金や自治体の支援制度を活用すれば費用負担の軽減も可能です。
実際に住むと空き家の管理が容易になり、固定資産税の特例も適用されます。
まずは空き家の状態や老朽化の度合いを専門家に調査してもらい、修繕・リフォームの計画を立てましょう。
活用する
空き家を活用する方法として、賃貸物件として貸し出す、シェアハウスや民泊施設にする、店舗やオフィスとして利用するなどがあります。
立地や空き家、ご自身の状況にあった活用ができれば、定期的な収入が得られ、管理コストの負担軽減も可能です。
空き家の活用により人の流れができれば、地域活性化にもつながります。
空き家活用へ助成金を出している自治体もあるので、行政の支援制度をチェックしましょう。
なお、空き家活用の事例や成功のポイントは次の記事でも解説しています。あわせて参考にしてください。

自治体に寄付する
管理が難しい遠方の空き家や、固定資産税・管理費用の負担が重い場合、空き家や土地を自治体に寄付するという方法も考えられます。

ただし、実際に寄付を受け入れてもらえるケースは多くありません。
自治体にとって、寄付された不動産は固定資産税の収入がなくなるうえ、管理の手間と費用がかかる負担でもあるためです。
そのため、公園や道路の用地にするなど、公共利用の目的がなければ受け入れられないことが多く、実際に寄付を受け付けている自治体は限られます。
老朽化が進んだ建物や、立地条件が悪い土地であれば、断られる可能性が高いでしょう。
建物付きの場合は、解体して更地にすることを条件とされることもあり、その費用は寄付する側の負担です。
自治体への寄付を検討する場合は、まず窓口で受け入れの可否や条件を確認しましょう。
そのうえで、寄付が難しい場合に備えて、売却など他の手段もあわせて検討しておくことをおすすめします。
空き家バンクに登録する
空き家バンクとは、自治体や民間団体が運営する、空き家の売買・賃貸を仲介するサービスです。

購入や賃貸を希望する人と、空き家を所有している人をマッチングする仕組みで、特に地方では移住者や二地域居住を希望する人々からの需要が増加しています。
空き家バンクは無料で利用できる場合も多く、リフォーム費用の補助金が受けられる自治体も珍しくありません。
まずは自治体の空き家バンクに問い合わせ、登録手続きや必要書類を確認しましょう。
なお、空き家バンクの詳細は次の記事もぜひ参考にしてください。

そのまま売却する
空き家をそのまま売却するのも、一つの解決策です。
現状のまま空き家を売却できれば、管理の手間や維持費・固定資産税の負担からも解放され、資産も現金化できます。
特に老朽化が進んでいない物件や、立地が良い場所にある空き家は高値での売却も目指せます。
不動産会社に依頼して現状の調査や査定を受け、適正な売却価格を判断してもらい、必要に応じて空き家の清掃・修繕も検討しましょう。
解体して売却する
建物が老朽化している場合や倒壊のリスクが高い場合、空き家を解体して更地にして売却する方法もあります。
更地にすることで、購入希望者の幅が広がり、売却が進みやすくなります。
また、空き家を放置して「特定空家等」に指定され勧告を受けると、固定資産税の軽減措置が外れ、最大で税金が6倍になる可能性もあります。特定空家等に指定される前に、解体して売却することも一つの判断です。
解体費用はかかりますが、自治体によっては補助金や助成金が出る場合もありますので、行政の支援制度も確認しましょう。
空き家の解体に必要な手続きについて詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてください。

空き家専門の買取業者に売却する
時間や手間をかけずに空き家を手放したい場合は、空き家専門の買取業者への売却がおすすめです。

買取業者は現状のままで物件を買い取るため、リフォームや清掃の手間がかかりません。老朽化した建物や、立地条件が悪い物件でも買取の対象となる場合があり、仲介での売却が難しいケースでも相談できます。
弊社アルバリンクは、平均1週間〜1か月程度で買取を完了している不動産買取業者です。
査定には現地での立ち会いを必須としていないため、遠方にお住まいの方も、ご自宅にいながら査定をお受けいただけます。対応エリアは全国です。
空き家の処分にお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
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まとめ
この記事では、空き家の放置による建物の傷みや税金負担、災害リスク、近隣トラブルなどデメリットや、「空家等対策特別措置法」の罰則について解説しました。
空き家を放置していると、固定資産税の負担や建物の老朽化によるリスクが増大します。
逆に空き家を放置せず、リフォームや売却、寄付などの具体的な解決策を実行できれば、資産価値を守り、安心・安全な暮らしを実現できます。
空き家に悩んでいる方は、まずは一歩踏み出して専門家への相談や、空き家バンクの活用、不動産買取業者への売却など、最適な対策を始めましょう。
弊社アルバリンクは、一般の不動産会社が取り扱いを断るような「負動産」でも、積極的に買い取っている不動産買取業者です。
現況買取に対応しているため、建物の傷みが進んでいたり、荷物が残ったままだったりする空き家も、そのままの状態でお引き渡しいただける場合があります。
「片付けもできないまま、何年も放置してしまっている」という方も、お気軽にご相談ください。
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空き家の査定や相談も「無料」で受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。






