埼玉県の空き家解体には補助金が活用可能
埼玉県では、県で行う空き家の解体補助金の制度はありませんが、市区町村で補助金を設けている地域があります。
空き家を放置すると、老朽化による倒壊や景観悪化、周囲への迷惑などリスクが大きいため、空き家対策の一環として、一部の自治体が補助制度を設けています。
まずは補助金について、以下の内容を把握しましょう。
空き家を解体すべきか、メリットや注意点も含めて知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
関連記事:使わない空き家は解体すべき?費用・メリット・注意点を徹底解説!
補助金でいくら費用を軽減できるのか
埼玉県内の空き家解体補助金は、市区町村ごとに異なる額が設定されています。
上限30万円前後の自治体が中心で、川口市のように100万円まで補助される例もあります。
補助率は1/3〜4/5と自治体差があり、上限額で頭打ちになる点にも注意が必要です。
市区町村ごとの補助金の支給例については、後述する「補助金には上限がある」の章で解説します。
市区町村ごとに補助金額は異なりますが、制度を活用すれば負担軽減が期待でき、解体工事を判断する後押しとなります。
補助金以外に解体費用を抑える方法
補助金だけに頼らず、解体費用そのものを抑える工夫もあります。主な方法は次の4つです。
複数の業者から相見積もりを取る
解体費用は、業者によって数十万円単位で差が出ます。
同じ条件で最低3社から見積もりを取り、内訳(本体工事・付帯工事・廃棄物処分費)を比較しましょう。
ただし、自治体の補助制度では「市内業者に限る」といった条件が付く場合があります。
かならず、対象となる業者の中で比較するようにしましょう。
繁忙期を避けて依頼する
解体業界は、年度末にあたる1〜3月が繁忙期です。
繁忙期は業者の手が埋まりやすく、費用も高止まりしがちです。
スケジュールに余裕があれば、比較的落ち着く時期を狙うと交渉しやすくなります。
ただし、補助金には年度内の工事完了が条件となる制度も多いため、申請時期との兼ね合いで判断しましょう。
家財や残置物を自分で処分しておく
家具や家電などの残置物は、解体業者に任せると産業廃棄物として処分され、割高になります。
できる限り、自分で処分しておきましょう。
自治体の粗大ごみ回収やリサイクルショップを活用して事前に片付けておけば、費用を削減できます。
他の制度と併用できるか確認する
自治体によっては、解体補助金のほかに、ブロック塀の撤去補助やアスベスト除去の補助制度を設けている場合があります。
解体時に利用できる制度がないか、自治体の窓口で確認してみてください。
一方で「他の同種の補助金の交付を受けていないこと」を条件とする制度も多いため、併用の可否は事前に窓口で確認しましょう。
空き家の放置によるリスクを回避できる
補助金を活用して解体すれば、老朽化した空き家から起こる倒壊・火災・不法投棄などのリスクを回避できます。
空き家を放置すると、固定資産税の滞納、事故発生時の責任問題、周辺住民からのクレームなどが発生しがちです。
もし、老朽化した電気設備から火災が発生して近隣に被害を与えることがあれば、所有者が損害賠償を求められる可能性があります。
したがって、補助金を使った解体は、空き家の放置によるリスクを回避でき、経済的にも安心面でも有効な手段です。
空き家の放置によるリスクについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

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埼玉県の空き家の解体費用の相場
解体費用は、建物の構造によって大きく変わります。
構造別の坪単価の目安は以下のとおりです。
| 建物の構造 | 坪単価の目安 | 延床面積30坪の総額 (目安) |
|---|---|---|
| 木造 | 2.5万〜3.5万円 | 75万〜105万円前後 |
| 軽量鉄骨造(S造) | 3万〜4万円 | 90万〜120万円前後 |
| 鉄筋コンクリート造(RC造) | 3.5万〜4.5万円 | 105万〜135万円前後 |
参照元:クラッソーネ「一戸建て解体費用の坪単価(地域別相場)」より筆者算出
上記はあくまでも目安となり、実際の金額は建物の構造だけで決まるものではありません。
以下のような条件が重なると、費用はさらに上乗せされます。
- 前面道路が狭く重機を入れられない
- 隣家との距離が近く手作業が増える
- 家財や残置物が大量に残っている
- 庭木やブロック塀の撤去が必要
アスベストが使われている建物では、除去費用が別途必要です。
たとえば木造30坪の住宅で解体費用が120万円かかり、補助金の上限が30万円だった場合、自己負担は90万円です。
補助金を使っても、まとまった出費が残る点は把握しておきましょう。
【市区町村別】埼玉県の空き家解体補助金一覧
埼玉県内で解体補助金を実施している、主な市町村を一覧にまとめました。
| 自治体名 | 補助上限額・補助率 | 受付期間 |
|---|---|---|
| 川口市 | 対象工事費の4/5または床面積1㎡×2万5千円の低い額・上限100万円 | 令和8年7月1日〜11月13日(事前診断は10月30日まで) |
| 越谷市 | 補助対象経費の4/5・上限30万円(未接道敷地は上限50万円) | 令和8年4月6日から(先着順・予算がなくなり次第終了) |
| 上尾市 | 対象費用の1/2・上限30万円(不良住宅判定時は4/5・上限50万円) | 令和8年10月30日まで(先着順) |
| 熊谷市 | 除却費用の4/5または床面積×2万円の低い額・上限30万円 | 令和8年6月1日〜11月30日(事前相談は4月20日から) |
| 狭山市 | 対象経費の1/2等・上限50万円(市外業者は40万円) | 2026年4月17日から(予算に達し次第終了) |
| 久喜市 | 工事費用の4/5または延べ床面積×2万7千円の低い額・上限30万円 | 令和8年11月30日まで(工事完了は12月31日頃まで) |
| 深谷市 | 上限30万円(住民税非課税世帯は上限80万円)・費用の4/5 | 事前調査の申込は令和8年4月1日〜11月30日 |
| 富士見市 | 補助対象経費の1/3・上限30万円 | 令和8年4月1日〜令和9年1月31日 |
| 秩父市 | 工事費の1/3以内・上限30万円(市内業者)/上限20万円(市外業者) | 年度ごとに募集期間を設定 |
| 行田市 | 解体費用の1/2以内・上限30万円 | 事前相談を随時受付(予算の範囲内) |
| 東松山市 | 対象工事費の1/2・限度額20万円(市内業者利用で25万円) | 例年4月上旬〜12月下旬 |
※上記は2026年8月時点で確認できた内容です。補助金の内容や受付期間は年度ごとに変わるため、申請前に必ず各自治体の公式ページで最新情報をご確認ください。
越谷市
越谷市では、空家の「改修」と「除却(解体)」の両方に補助制度があります。解体を検討している場合は、除却工事の補助が対象です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体名 | 越谷市 |
| 補助上限額・補助率 | 補助対象経費の4/5・上限30万円 (空家が未接道敷地にある場合は上限50万円) |
| 主な対象条件 | ・特定空家等に認定されている空家等(勧告を受けているものを除く) ・昭和56年5月31日以前の旧耐震基準で建築されたもの ・所有者または法定相続人等(共有の場合は全員の同意) ・市税等の滞納がないこと ・市内事業者と契約し、交付決定後に契約した工事 |
| 受付期間 | 令和8年4月6日から受付開始 (交付申請の先着順、予算がなくなり次第終了) |
| 補助金ページ | 越谷市「空家の改修・除却費用の一部を補助します!」 |
越谷市の除却補助で注意したいのは、「特定空家等に認定されている」ことが要件になっている点です。
特定空家等とは、そのまま放置すれば倒壊等の危険があると市が空家法に基づいて認定した空き家を指します。
通常の状態で管理されている相続空き家は対象になりません。
一方で、すでに市から指導を受けている物件であれば、補助率4/5と手厚い内容です。
ただし、勧告を受けたものは対象外となるため、「認定されているが勧告前」という段階で申請する必要があります。
深谷市
深谷市の「危険空家等除却補助金」は、住民税非課税世帯であれば上限が80万円に引き上げられる点が特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体名 | 深谷市 |
| 補助上限額・補助率 | 上限30万円(住民税非課税世帯は上限80万円) ※「補助対象費用の4/5」と「床面積1㎡×2万円」のいずれか低い額、千円未満切り捨て |
| 主な対象条件 | ・昭和56年5月31日以前に建築され、住宅地区改良法に規定する「不良住宅」と判定されたもの ・空家法に基づく「命令」を受けていない ・他の補助金の交付を受けていない ・所有者等(権利者が複数の場合は全員の同意) ・法人・団体でない ・市税の滞納がないこと ・交付決定通知後に着工し、空き家をすべて除却して更地にする工事 |
| 受付期間 | 事前調査の申込受付は令和8年4月1日〜11月30日 (工事の完了期限は令和9年1月29日) |
| 補助金ページ | 深谷市「老朽化した危険な空き家の除却(解体)を補助します!(深谷市危険空家等除却補助金)」 |
深谷市で補助を受けるには、まず「不良住宅」に該当するかどうかの事前診断を受ける必要があります。
工事の完了期限が年度末より前に設定されているため、スケジュールには余裕を持って進めましょう。
なお深谷市は、解体工事の一括見積もりサービスを運営する株式会社クラッソーネと「空き家除却促進に係る連携協定」を締結しています。
解体費用の概算や解体後の土地の売却査定価格を、試算できるサービスを案内しているため、まずは利用してみましょう。
秩父市
秩父市の「空き家解体補助金」は、市内業者に依頼するかどうかで補助上限額が変わります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体名 | 秩父市 |
| 補助上限額・補助率 | 対象工事費の1/3以内・上限30万円(市内業者が施工)/上限20万円(市外業者が施工) |
| 主な対象条件 | 市内にある個人所有の住宅 特定空家の勧告を受けていない 昭和56年5月31日以前に建築された一戸建て 1年以上空き家 5年以内に市の補助金交付を受けていない 所有者または相続人(複数の場合は全員の同意) 市税の滞納がないこと 年度内に完了する工事 |
| 受付期間 | 年度ごとに募集期間を設定 (希望者多数の場合は公開抽選、外れた場合は次年度優先) |
| 補助金ページ | 秩父市「空き家解体補助金を助成します」 |
秩父市は県内でも空き家率が高く、補助制度の利用希望も集まりやすいエリアです。
募集期間が年度ごとに設定されるため、早めの情報収集を心がけましょう。
行田市
行田市では、特に危険な状態にある「老朽空き家等」の解体費用の一部を補助しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体名 | 行田市 |
| 補助上限額・補助率 | 解体工事に要した費用の1/2以内・上限30万円 (1,000円未満は切り捨て) |
| 主な対象条件 | ・市から条例に基づく助言・指導を受けた個人所有の空き家 ・1年以上使用されていない ・市の基準で危険と判断されたもの ・空家法に基づく勧告を受けていない ・所有権以外の権利が設定されていない ・所有者または相続人 ・市税の滞納がない ・過去に本制度を利用していないこと |
| 受付期間 | 事前相談を随時受付 (予算の範囲内。令和8年度の事前相談受付を再開) |
| 補助金ページ | 行田市「老朽空き家等解体補助制度について」 |
行田市の特徴は、申請の前に「事前相談票」の提出が必要な点です。
市による危険度評価で危険と判断された場合に、交付申請へ進めます。
補助金の交付は本申請の受付順で決まるため、事前相談の結果にかかわらず、書類の提出が遅れると予算切れになる可能性があります。
また、植栽や外構の撤去工事は補助の対象外です。
工事の契約は交付決定後に行う必要があり、決定前に契約すると補助を受けられなくなる点にも注意しましょう。
川口市
川口市の「空家除却補助金」は、上限100万円と県内でも高額です。ただし対象が「接道がない敷地に建つ空き家」などに限定されている点に注意が必要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体名 | 川口市 |
| 補助上限額・補助率 | 「補助対象工事費の4/5」と「床面積1㎡×2万5千円」のいずれか低い額 上限100万円(千円未満切り捨て) |
| 主な対象条件 | ・1年以上居住・使用されていない市内の空き家 ・特定空家等の場合は空家法第22条の命令を受けていない ・国や地方公共団体から補助を受けていない ・①事前診断で不良住宅と判定され、接道がなく建て替えできない敷地に建つ空き家、または②単独利用が困難な無接道地・狭小地にあり、隣接地の所有者が取得して10年以上管理する空き家 ・所有者等(二親等以内の親族を含む) ・地方税を完納 ・事例紹介への協力を了承 ・交付決定後に着工し、市内に本社を有する事業者が行う工事 |
| 受付期間 | 事前診断の依頼:令和8年7月1日〜10月30日 交付申請:令和8年7月1日〜11月13日 (完了報告は令和9年1月29日まで。予算額に達し次第終了) |
| 補助金ページ | 川口市「川口市空家除却補助金の受付について」 |
川口市の制度は、上限100万円という金額だけを見ると魅力的ですが、対象は「接道がないため建て替えられない空き家」や「隣接地の所有者が一体利用のために取得する狭小地の空き家」に絞られています。
一般的な住宅地に建つ空き家は対象外となる可能性が高いため、まずは事前診断の依頼から始めましょう。
また、事前診断の判定は依頼した年度のみ有効です。
翌年度以降に申請する場合は、あらためて事前診断を受ける必要があります。
熊谷市
熊谷市の「空き家等除却補助金」は、老朽化して危険な状態にある木造住宅が対象です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体名 | 熊谷市 |
| 補助上限額・補助率 | ・「除却に要する費用(税抜)の4/5」と「床面積(居住部分)×2万円」のいずれか低い額 ・上限30万円(千円未満切り捨て) |
| 主な対象条件 | ・昭和56年5月31日以前に建築された木造の居住用家屋 ・市内にあり1年以上居住されていない ・建築資材の飛散・落下により近隣や公道に影響を及ぼすおそれがある ・市の「外観目視による不良度判定基準」の点数が一定以上 ・所有者が個人(法人不可) ・市税の滞納がない ・市内に事業所を有する事業者が施工し、交付決定後に着手する工事 ・同一敷地内に複数の建物がある場合はすべて除却して更地にすること |
| 受付期間 | 事前相談:令和8年4月20日から 交付申請:令和8年6月1日〜11月30日 (先着順、予算に達し次第終了。工事完了は申請年度の1月末まで) |
| 補助金ページ | 熊谷市「熊谷市空き家等除却補助金について」 |
熊谷市の制度は、市が定める「外観目視による不良度判定基準」で一定以上の点数がつく状態であることが条件です。危険性の判断は市が行うため、まずは事前相談から始めましょう。
事前相談は交付申請より1か月以上早い4月20日から受け付けています。
なお、対象は木造の居住用家屋に限られます。
併用住宅の場合は、住宅部分の床面積が延床面積の1/2以上あり、店舗や事務所として利用していないことが条件です。
久喜市
久喜市の「空家等除却(解体)補助金」は、申請前に自分でチェックシートを使って対象になりそうか確認できる仕組みが整っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体名 | 久喜市 |
| 補助上限額・補助率 | ・「工事費用の4/5」と「延べ床面積×2万7千円」のいずれか低い額 ・上限30万円 |
| 主な対象条件 | ・おおむね1年以上居住・使用されていない木造住宅(事務所兼用・店舗兼用を含む)で、構造や設備が著しく不良な「不良空家等」に該当するもの ・所有者等またはその相続人である個人(複数いる場合は全員の同意を得た代表者) ・空家法第22条第3項の命令を受けていない ・市税を滞納していない ・交付決定後に着工し、市内に本店または営業所を有する事業者が施工 ・建物や塀などをすべて解体して更地にする工事 |
| 受付期間 | 交付申請は令和8年11月30日まで (工事は令和8年12月31日頃までに完了すること) |
| 補助金ページ | 久喜市「久喜市空家等除却(解体)補助金」 |
久喜市の制度で便利なのが、「空家等に係るセルフチェックシート」と「外観目視による不良度判定基準の例」が公開されている点です。
チェックシートの評点が100点以上になれば、市に事前診断を依頼できます。
自分の空き家が対象になりそうか、申請の前に自分で目安をつけられるため、無駄足を踏みにくい仕組みといえるでしょう。
なお久喜市には、除却後の土地の固定資産税を減免する制度や、市街化調整区域で除却後の土地の建築制限を緩和する制度もあります。
解体後の負担が気になる方は、あわせて確認しておきましょう。
狭山市
狭山市の「空家等除却補助金」は、上限50万円と県内でも高めの水準です。
特定空家の認定を条件としていない点も特徴といえます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体名 | 狭山市 |
| 補助上限額・補助率 | 次のうち最も低い額。 ①補助対象経費(税抜)の1/2 ②延べ床面積1㎡につき1万円を限度とした額 ③市内業者が解体する場合は上限50万円・市外業者の場合は上限40万円 |
| 主な対象条件 | ・1年以上使用されていないことが常態の空き家(店舗等兼用住宅で当該部分が延べ床面積の1/2未満のものを含む) ・特定空家等に対する勧告を受けていない ・建築確認を受けて建築されたもの ・所有者が複数の場合は全員の同意 ・市税を滞納していない個人 ・空き家の譲渡所得3,000万円特別控除に該当しないことが明らかな方 ・交付決定後に着工し、すべてを除却して更地にする工事 |
| 受付期間 | 2026年4月17日9時から都市計画課窓口で受付開始 (予算に達し次第終了) |
| 補助金ページ | 狭山市「狭山市空家等除却補助金交付制度」 |
狭山市の制度で注目したいのが、対象経費の幅広さです。
建物本体だけでなく、基礎や地下埋設物、塀・門扉・車庫・カーポート・物置・植栽の撤去、庭石などの残置物の処分、撤去後の埋め戻しや最低限の整地まで補助対象に含まれます。
一方で、「空き家の譲渡所得3,000万円特別控除に該当しないことが明らかに認められる方」という要件がある点には注意が必要です。
相続した空き家を売却する予定があり、特別控除を使える見込みなら、この補助金は使えません。
なお狭山市は、株式会社クラッソーネと連携協定を結び、市版の解体費用シミュレーターも提供しています。
上尾市
上尾市の「老朽化空家・不良住宅除却補助金」は、市の調査で「不良住宅」と判定されると補助額が上がる二段構えの制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体名 | 上尾市 |
| 補助上限額・補助率 | 対象費用の1/2・上限30万円(千円未満切り捨て) ※市の調査で「不良住宅」と判定された場合は対象費用の4/5・上限50万円 |
| 主な対象条件 | ・概ね1年以上使用されていない建築物 ・昭和56年5月31日以前に建築された戸建て・兼用住宅・長屋住宅・共同住宅(所有者が個人のものに限る。共同住宅は木造のみ) ・兼用住宅は延べ床面積の1/2以上が住宅部分 ・空家法第22条2項の勧告を受けていない ・所有者等または同意を得た二親等内の親族 ・地方税の滞納がない ・過去6年度の間に本補助金の交付を受けていない ・交付決定後に着手する工事 |
| 受付期間 | 令和8年10月30日まで (先着順、予算額に達し次第終了) |
| 補助金ページ | 上尾市「令和8年度上尾市老朽化空家・不良住宅除却補助金」 |
上尾市は、公式ページで「予算に対する申請額の割合」を公開しており、申請状況を確認してから動けるのが親切なところです。
交付は先着順で、郵送だと到着日の最終受付扱いになるため、急ぐ場合は窓口へ直接持参するよう案内されています。
補助額の上限を左右する「不良住宅」判定は、交付申請前に調査を依頼できます。
交付決定までの期間を短縮したい場合に利用するとよいでしょう。
なお対象費用には上限があり、床面積1㎡あたり3万6千円を超える場合は「3万6千円×床面積」が対象費用となります。
富士見市
富士見市は、解体費用の補助に加えて、解体後に上がった固定資産税の差額まで補助してくれる制度を用意している点が県内でも特徴的です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体名 | 富士見市 |
| 補助上限額・補助率 | 補助対象経費の1/3・上限30万円 |
| 主な対象条件 | ・昭和56年5月31日以前に建築された一戸建て住宅(併用住宅は住宅部分が1/2以上) ・1年以上居住・使用していない ・空家法第14条第2項の勧告を受けていない ・除却について所有者等全員の同意がある ・空家の所有者または相続人である個人 ・市税の滞納がない ・交付決定後に、建設業法の許可または建設リサイクル法の登録を受けた業者が行う工事 ・過去に本補助金の交付を受けていないこと |
| 受付期間 | 令和8年4月1日〜令和9年1月31日 (実績報告は令和9年3月31日まで) |
| 補助金ページ | 富士見市「空家に関する補助制度について」 |
富士見市で注目したいのが、除却補助金とセットで使える「空家除却に係る固定資産税等相当額補助金」です。
空き家を解体すると住宅用地特例が外れて土地の固定資産税が上がりますが、除却補助金を利用した跡地を土地活用していない場合、増額分を最大2年間補助してもらえます。
解体後の税負担がネックで踏み切れない方にとっては、心強い制度といえます。
ただし、跡地を営利目的で使用しないこと、相続以外の理由で所有者を変更しないことなどが条件です。
東松山市
東松山市の「老朽空き家除却補助金」は、市職員が実際に空き家の内外を確認して「不良住宅」かどうかを判定する運用が特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体名 | 東松山市 |
| 補助上限額・補助率 | ・対象工事費の1/2(千円未満切り捨て) ・限度額20万円(市内業者利用の場合は5万円を加算し25万円) |
| 主な対象条件 | ・倒壊等により隣接地や周辺の道路・住宅に危険を及ぼすおそれがある ・市内の一戸建て住宅または兼用住宅(住宅以外の部分が延べ面積の1/2未満) ・住宅地区改良法に規定する「不良住宅」と判定されたもの(市職員が内外を確認して判定) ・1年以上空き家 ・個人所有(複数所有者は全員の同意が必要) ・空家法の勧告を受けていない ・所有者または相続人で、市税の滞納がなく、過去に本補助金の交付を受けていない ・交付決定日以降に着手する工事 |
| 受付期間 | 例年4月上旬〜12月下旬 (予算がなくなり次第終了) |
| 補助金ページ | 東松山市「東松山市老朽空き家除却補助金」 |
東松山市では、申請の前に事前相談票を提出し、市職員による現地調査を受けます。
施錠された建物内部など職員が確認できない部分は評価できないため、正確な判定のためには立ち会いへの協力が求められます。
申請は先着順で、事前相談の結果にかかわらず、書類の提出が遅れている間に予算額を超えると交付を受けられなくなります。
申請から交付決定までは2週間程度かかるとされているため、工事開始までに余裕を持って動きましょう。
なお市の案内には、公式ページとしては珍しく計算例が載っています。
ご自身の状況に合わせて、受け取れる補助金額のイメージがしやすいでしょう。
埼玉県の空き家解体補助金制度とは?
埼玉県内の市区町村では、空き家の解体に対する補助金制度が整備されており、それぞれに対象者や対象物件、補助金額に関する細かな要件があります。
ここからは、以下の内容について解説していきます。
空き家の解体のほかにも、活用やリフォームに使える補助金もあります。
補助金の種類を詳しく知りたい方は、下記の記事がおすすめです。

補助金には上限がある
補助金には「1戸あたりの上限額」が設定されています。
たとえば、行田市では2026年8月現在で、解体工事に要した費用の1/2以内で、上限30万円までの補助金が支給されます。
1,000円未満の金額は切り捨てです。
解体費用が100万円の場合は費用の1/2は50万となりますが、上限が30万円となるため、補助金額は30万円です。
また、熊谷市では以下の費用のいずれか低いほうが補助金額と決められています。
- 除却に要する費用(消費税および地方消費税の額を除く)の4/5
- 床面積(居住部分)×20,000円(1平方メートル当たり)
- 限度額30万円
解体費用が100万円なら、80万円が4/5にあたります。しかし、限度額は30万円のため、受け取れる補助金は30万円となります。
補助金には上限が設定されている点に注意しましょう。
補助金の対象となる空き家には条件がある
空き家の築年数や所有状況などに基づいて、補助の対象となるかどうかが判断されます。
自治体では、「昭和56年以前の建築」「老朽化で危険性が高い」「市税の滞納がない」などさまざまな要件を定めています。
たとえば、秩父市では以下にあてはまる空き家が対象です。
以下の全てを満たす空き家
1. 市内にある個人所有の住宅
2. 空家特措法※1による特定空家の勧告を受けていない住宅
3. 公共事業等の補償の対象となっていない住宅
4. 昭和56年5月31日以前に建築された一戸建ての住宅(店舗併用住宅は延べ床面積の2分の1以上が住宅)
5. 1年以上空き家であること
6. 5年以内に市の補助金交付を受けていない住宅
7. 対象空き家に所有権以外の権利が設定されている場合は、解体することに関して当該権利者の同意を得ていること※2
8. 不動産業を営む者が営利目的で所有するものでない住宅
※1 空家等対策の推進に関する特別措置法
※2 同意を得ていることを証する書類については、「2 交付申請の提出書類」の「添付書類について」を参照してください。
東松山市でも対象となる空き家の条件が定められており、以下の要件を満たす必要があります。
以下の基準に全て該当するものが補助対象となります。
- 倒壊等により隣接地及び周辺の道路、住宅等に危険を及ぼすおそれがあるもの
- 市内にある空き家(一戸建て住宅又は、兼用住宅の場合は住宅以外の部分の床面積が延べ面積の2分の1未満であるもの。)
- 住宅地区改良法第2条第4項に規定する不良住宅であるもの(基礎や柱、外壁などの状況について、市職員が空き家の内外を確認させていただき、判定をします。)
- 1年以上空き家で使用していないもの
- 公共事業の補償の対象となっていないもの
- 個人所有であること(当該空き家の所有者が複数いる場合は、全員の同意を得ているもの。)
- 空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127条)第14条第2項の規定による勧告を受けていないもの
自身の空き家が補助対象かどうかは、市町村の制度要綱や登録情報を確認し、早めの事前調査が不可欠です。
補助金の対象者には条件がある
補助金は、所有者や相続人など、対象者の要件を満たす人のみ申請できます。
制度では「登記事項証明書上の所有者」「相続人で名義変更済み」「建設業者と一部関係者でない」などの規定があります。
秩父市を例にあげると、対象者の以下のとおりです。
以下の全てを満たす方
1. 空き家の所有者または相続人(所有者または相続人(以下「所有者等」という。)が複数の場合は全員の同意が必要 ※3)
2. 市税の滞納がない方
3. 過去5年間に空き家解体補助金を利用をしたことがない方(ただし、市長が特に必要と認める場合を除く。)
※3 同意を得ていることを証する書類については、「2 交付申請の提出書類」の「添付書類について」を参照してください。
さらに、東松山市では以下のように対象者が定められています。
以下の基準に全て該当する人が補助対象となります。
- 補助対象建築物の所有者又はその相続人であること。
- 個人であること。
- 市税の滞納がないこと。
- 過去に当該補助金の交付を受けていないこと。
これらの要件に該当しない場合、まずは名義整理や税の支払い状況を改めて整える必要があります。
埼玉県の空き家解体補助金を確実に受け取るための注意点
補助金を確実に受け取るには、いくつかの重要な注意点を守る必要があります。
下記の点に注意をしましょう。
補助金の対象となる工事は自治体ごとに異なる
解体工事の補助対象となる工事内容は、市町村によって異なるため、確認が必須です。
例えば、「建築業の許可を得た業者が行うこと」「年度内で完了する工事であること」などがあげられます。
たとえば、秩父市で定める工事内容は以下のとおりです。
以下の要件を全て満たす工事
1. 空き家を解体し、更地にする工事(家財等の動産を除く)
※空き家と土地の所有者が異なる場合や、同一敷地内に居住者や管理者がいる場合は、申請前にご相談ください。
2. 建設業法又は建設リサイクル法による、登録を受けた業者が行う工事
3. 他の同種の補助金等の交付を受けていない工事
4. 年度内に完了する工事
※補助金の交付決定前に着手した工事は除く
また、東松山市では対象となる条件を以下のように設けています。
以下の要件に全て該当する工事が補助対象となります。
- 補助金交付対象者が発注する空き家の除却に係る工事であること
- 建設業法の許可を受けた者又は建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律第21条第1項の規定による登録を受けた者が行う工事であること。
- 補助金の交付決定日以降に着手する工事であること。
まずは、自治体の要綱で対象工事に何が含まれるかを確認し、見積の内容を明確にしておくことが重要です。
交付決定前に解体をしない
補助金は「交付決定後」に工事を開始しなければならず、事前に着工すると交付拒否のリスクがあります。
制度の規定では、申請を行い、交付が決定した後に工事に着手すると定められているのが一般的です。
交付決定前に工事を始めると、補助対象外となるケースがほとんどです。
まれに規定がない自治体があったとしても、交付には審査が必要なため、決定前に工事に取り掛かるのはリスクとなり得ます。
申請者の全額負担となる事態を避けるため、必ず交付決定を受けてから着工してください。
必要書類は漏れなく準備が必要
所定の申請書類の不備や漏れがあると、審査で不利になったり交付決定が遅れる可能性があります。
書類には「登記事項証明書の写し」「市税の滞納証明書」「補助対象工事の見積書」「誓約書」「写真」「報告書」など多くの種類が必要です。
自治体によっては、提出書類に「建築物除却届」「着工届」「完了届」「報告書(写真付き)」などすべて必要となる可能性もあります。
事前に自治体窓口や電話でリストを確認し、漏れを防ぐようにしましょう。
補助金には予算枠があり早めの申請が必要
補助金は、自治体が年度ごとに確保した予算の範囲内で交付されます。そのため、申請が予算の上限に達した時点で、年度の途中でも受付が終了する点に注意が必要です。
多くの自治体では、新年度の予算が動き出す4月頃から受付が始まります。
事前相談や事前調査を必要とする制度も多く、たとえば深谷市では、補助の前提となる事前調査の申込受付期間が令和8年4月1日から11月30日までと定められています。
参照元:深谷市「老朽化した危険な空き家の除却(解体)を補助します!」
「年度末までに申請すればよい」と考えていると、予算切れで翌年度まで待つことになりかねません。
解体を検討し始めた段階で、早めに自治体の窓口へ相談しておきましょう。
埼玉県で空き家解体補助金を申請する流れ
申請から補助金受領までの一般的な流れは以下の通りです。
- 事前相談・登録(自治体窓口)
- 必要書類の提出(申請書、登記事項証明書、見積書など)
- 審査・交付決定
- 着工・工事完了(着工届、写真報告)
- 完了報告・実績報告書提出
- 補助金交付
この流れは制度要綱に則った手続きであり、順番を守らないと補助金が交付されません。
提出漏れや着工前申請が原因で、期限延長の対応が必要になる可能性もあるため、自治体とのやりとりは細かく記録しながら進めましょう。
スムーズな受給には、「順序を守る」「書類不備を防ぐ」「自治体との連絡記録を残す」ことが重要です。
空き家解体補助金申請に必要な書類や注意点などを、さらに詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

埼玉県で空き家解体補助金を活用するなら解体業者選びも重要
補助金を最大限に活用するには、適切な解体業者の選定が極めて重要です。
選び方次第では解体費用に大きな差が生じ、最悪の場合には補助金の対象外となりかねません。
業者を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
業者の所在地や登録状況が条件に影響することも
補助金申請には、業者の所在地や登録状況が条件になるケースが多く見られます。
自治体によっては「地域建設業者に発注すること」「建設業許可業者であること」が補助対象の前提条件となっています。
地域外の業者では補助申請が通らないため、地元の埼玉県内登録業者に解体を依頼する必要があります。
また、解体費用の安さだけにこだわらず、 建設業法や建設リサイクル法による登録がある業者を選ばなければなりません。
解体業者を選ぶ際は、「自治体要件に合致しているか」を必ず確認しましょう。
信頼できる業者の見極め方とは
信頼できる解体業者は「実績」「許可・登録」「口コミ・評判」「アフターフォロー体制」で評価できます。
工事では近隣対応やリサイクル法対応など細部への配慮が求められるため、実績豊富で信頼性の高い業者が安心です。
施工後にトラブルを防ぐため、近隣への挨拶まわり・工事写真の報告などを丁寧にしてくれる業者は、信頼でき安心して任せられる傾向にあります。
業者選びでは、事前に複数社の見積・書類チェック・実績確認を行い、信頼性を判断しましょう。
埼玉県の空き家を処分するならアルバリンクへ相談
空き家を解体する前に、「そのままの状態で買取ってもらう」という選択肢も検討すべきです。
実は、解体費用や補助金申請の手間をかけるよりも、専門の買取業者に任せたほうがトータルでのコストや手続きが圧倒的に少なく済むケースがあります。
とくに弊社アルバリンクは空き家買取に特化しており、老朽化や市街化調整区域などの問題物件でも柔軟に対応できます。
もし、解体費用見積もりで150万円以上と提示され、補助金も上限30万円であれば自己負担が大きくなるでしょう。
しかし、アルバリンクで現況そのままで買い取ってもらうことで、費用負担ゼロでスムーズに処分が可能です。
また、不動産の所有権移転や登記なども一括サポートできるため、手続きに不慣れな方でも安心です。
空き家問題に悩んでいる方は、「解体ありき」ではなく、まずは弊社に無料で相談し、手出しゼロ円(むしろプラスの可能性あり)で空き家を手放せるか、確認することをおすすめします。
おかげさまで、以下のようにフジテレビの「イット」をはじめ、多くのメディアに特集されるまでになりました。

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弊社スタッフが、あなたのお悩みを解決できるよう、全力でサポートさせていただきます。
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まとめ
埼玉県内の市区町村では、空き家の解体に対して補助金を活用できる制度が整っており、費用が軽減できるケースがあります。
老朽化した空き家を放置すると倒壊や不法侵入などのリスクが高まるため、早期の対処が重要です。
しかし、補助金には上限や条件があり、自治体ごとに制度内容も異なるため、誤って自己負担が増えるケースもあります。
特に、交付決定前に解体を始めてしまうと、補助金が受けられないため注意が必要です。
こうしたリスクを避ける手段として、「物件の売却」も有効な選択肢です。
老朽化が進んでいる物件や、補助金の条件に合わない空き家を持つ方は売却も視野に入れてみましょう。
売却を検討するなら、空き家の買取に特化した専門業者に依頼するのが安心です。
専門業者であれば、煩雑な手続きも代行してくれ、スムーズな現金化が可能です。
なお、弊社アルバリンクは、埼玉県内で多数の空き家買取実績を持つ専門業者です。
補助金の利用が難しいケースでも、現状のままで買取が可能なため、手間なく空き家を処分したい方のお力になれるはずです。
空き家の有効な処分方法として、ぜひアルバリンクへの相談を検討してみてください。
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