空き家を相続する4つのデメリットとは?

空き家を相続すると、所有したまま放置してもさまざまな費用やリスクが発生します。
維持管理にかかる費用や老朽化による倒壊リスク、資産価値の低下など、実は「もらって損する資産」になりかねないのです。
ここでは、特に注意すべき4つのリスクについて詳しく解説します。
維持管理費がかかる

空き家は住んでいなくても、維持するだけで費用がかかります。
たとえば、庭の草刈りや建物の清掃を業者に委託すれば、月に5,000〜10,000円程度の支出が必要です。
こうした維持費を軽視して放置すると、老朽化が進み倒壊リスクが高まり、結果的に解体費用や近隣からの苦情対応など、さらに大きな負担を抱えることになります。
借地に建つ空き家の場合は、借地契約が続く限り、地代の支払いを続けなければなりません。
※借地借家法における建物の「修繕」は、一般的に借地人が自由にできる範囲と、地主の承諾が必要となる大規模な修繕や増改築に分けられます。
建物の通常使用に必要な修繕は、原則として賃貸人(地主)に修繕義務があり、借地人が自由にできるのは、使用に支障をきたす部分の補修など、比較的小規模なものに限られます。
相続前から維持費を具体的に試算し、「本当に引き継ぐ価値があるのか」を冷静に判断する必要があります。
放置すると倒壊リスクがある

空き家を放置すると、時間とともに建物の安全性が著しく低下します。
特に木造住宅では、通風・通水が止まると湿気やカビがたまり、基礎や構造部分が急速に傷みます。
倒壊や屋根の落下などによって他人や隣家に被害を与えた場合、空き家の所有者が損害賠償責任を問われることもあります。
また、自治体は長期間放置している空き家を「特定空き家」に指定することがあり、その場合には一定期間の猶予が与えられた後、所有者は過料などのペナルティを受けます。
適切な管理が行えない状況であれば、売却や解体も視野に入れて、早期に対応を検討すべきです。
空き家倒壊の責任とリスクについては、次の記事で解説しています。あわせて参考にしてください。

建物の資産価値が下がる
空き家は適切に管理されないと、資産どころか「負動産」になってしまいます。
放置された建物は、時間の経過とともに屋根・外壁・内装などが劣化しやすく、売却や賃貸時の評価が大幅に下がります。
さらに、定期的な清掃や補修の履歴が確認できない物件は、購入後に多額の修繕費がかかると見なされ、いわゆる「訳あり物件」として敬遠されやすい傾向にあります。
例えば以下のような物件は、見えないトラブルへの懸念から需要が低くなる傾向があります。
- 雨漏りやシロアリ被害がある
- 内部に残置物が多く、片付けが必要
- 雑草・ゴミ・外壁の破損など外観から管理不全が明らかなもの
- インフラ未整備(下水道接続なし、水道が通っていない)
このような状態になる前に、定期的に管理するか、早めに売却・活用を検討することが、資産価値を守るうえで非常に重要です。
なお、弊社アルバリンクは、放置された空き家を含め、売れにくい不動産を累計4,500件以上買い取ってきた買取専門業者です(※2025年12月時点)。
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相続登記が義務化されている(怠ると過料の対象)
2024年4月1日から相続登記が義務化されており、空き家を相続した場合も登記を避けて通れません。
相続人は、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に、相続登記を申請する必要があります。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となるため、「使い道が決まっていないから」と登記を後回しにするのは危険です。
参照元:法務省「相続登記の申請義務化特設ページ相続登記の申請義務化特設ページ」
一方で、相続登記には戸籍謄本などの書類収集や、相続人が複数いる場合の遺産分割協議など、相応の手間がかかります。義務化されたにもかかわらず手続きに手間がかかる点は、空き家相続のデメリットといえるでしょう。
なお、空き家を相続した後の手続きや税金対策については、こちらで詳しく解説しています。
関連記事:空き家を相続したらまず何をすべき?手続きの流れや税金対策を徹底解説
空き家を相続する前に確認すべき5つのポイント
空き家を相続する際には、単に物件を引き継ぐだけでは済みません。
相続してから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、以下の5つの確認事項をチェックしておきましょう。
誰が相続するのか、費用はどのくらいかかるのか、そもそも価値があるのかなど、事前に確認すべきポイントが数多く存在します。
空き家を相続した後の手続きや税金対策については、こちらで詳しく解説しています。
関連記事:空き家を相続したらまず何をすべき?手続きの流れや税金対策を徹底解説
住まない実家を相続するリスクや相続前の対策を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:住まない実家は相続してはいけない?5つの理由と対策を解説
実家の持ち家を相続する前の確認事項や注意点を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:実家の持ち家はヤバい?6つの理由と相続前に確認すべき5つのポイント
誰が空き家を相続するか話し合う
空き家の相続は、誰が所有者になるかを明確にすることが最初のステップです。
遺産分割で空き家を複数人で共有してしまうと、売却や賃貸などの活用に全員の同意が必要となり、意思決定が難航するケースが少なくありません。
共有名義では、管理費や固定資産税を誰がどの割合で負担するか、修繕をいつ・どこまで行うかといった判断のたびに、共有者間で揉めごとが起きやすくなります。
さらに共有者の誰かが亡くなって相続が重なると、その配偶者や子どもへ持分が引き継がれて共有者がどんどん増え、話し合いすら難しい、収拾のつかない状態になりかねません。
スムーズな相続を実現するには、家族全員で事前に協議し、可能であれば単独名義で空き家を相続し、将来的な方針(売却、賃貸、解体など)も含めて合意しておくことが大切です。
相続後にかかる費用を把握する
空き家を相続すると、さまざまな費用が発生します。
具体的には、相続するための相続税や登記手数料、毎年かかる費用としての固定資産税、維持管理費が挙げられます。老朽化による修繕費や、最終的に解体する場合の費用もかかります。

これらの出費額を事前に見積もりすると、空き家を相続するか放棄するかの判断がしやすくなります。
なお、空き家を賃貸に出して出費を抑えようと検討しているなら、空き家を賃貸に出すメリット・デメリットをまとめた次の記事もぜひご参照ください。

財産調査をした上で相続放棄を検討する
空き家の存在だけで、相続するかの判断を決めるのは危険です。
相続の対象となる財産は、不動産や預貯金といったプラスの財産だけでなく、住宅ローンや借入金などのマイナスの財産も当てはまります。
他の資産や負債の全体像を把握したうえで、相続するか、相続放棄や売却を検討するかの判断をしましょう。
相続人が多い、財産が複数あるなどの複雑なケースの場合は、司法書士や税理士に相談するのもおすすめです。
資産価値や活用の見込みを確認する
空き家の相続価値は「将来どう使えるか」で決まります。
都市部に近く需要がある立地であれば、売却や賃貸で収益化が見込める一方、過疎地域では「負動産」となる可能性もあります。
相続する前に、不動産業者の査定を受けたり、周辺の賃貸需要を調べるなどして、資産価値を冷静に評価することが大切です。
見込みがないと判断した場合は、相続放棄や寄付などの手段も検討しましょう。
相続税の優遇措置が使えるか調べる
空き家を含め不動産の相続時には、相続税の課税価格に算入すべき価額を減額する制度があります。
代表的なものに「小規模宅地等の特例」があり、条件を満たせば土地の相続税評価額を最大80%下げることができて、大幅な税負担軽減が可能です。
ただし、適用には一定要件を満たす必要があるため、税理士などの専門家に確認し、自分のケースに該当するかを必ず調べておきましょう。
空き家相続で後悔しないための4つの対策
空き家を相続した後、どう活用するかによって、将来的な負担や利益が大きく変わります。
ここでは、空き家相続で後悔しないために有効な4つの対策を紹介します。
「とりあえずそのままにしておく」が一番リスクが高いのでしっかり確認をしておきましょう。
売却する
空き家に住む予定がないなら、早めに売却を検討するのが有効です。
放置することで固定資産税や維持費が継続的に発生し、建物が老朽化すれば資産価値も下がります。
また、要件を満たせば「空き家の3,000万円特別控除」が適用され、税金の面でも有利です。
相場が下がる前に売却すれば、現金化によって他の財産の維持や生活資金に充てることもできます。
活用予定がないなら、選択肢の一つとして売却を検討しましょう。
3,000万円特別控除の適用条件や手続き方法が知りたい場合は下記の記事も確認ください。

なお、3,000万円特別控除などの制度を使いながら、お得に空き家を売却したい方は、弊社アルバリンクにご相談ください。
弊社は税理士や司法書士といった士業と連携しているため、税金や登記の手続きを含めて、相続した空き家の売却をまとめてサポートできます。
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賃貸にする

空き家の立地や状態によっては、賃貸に出すことで収入源に変えることも可能です。
状態が良ければリフォームやクリーニングを施して貸し出し、家賃収入を得ることで固定資産税などの維持費を相殺できます。
築年数が古い場合は初期投資が必要なこともあるため、事前に賃貸需要や収支バランスを確認することが大切です。
不動産会社に相談し、エリアのニーズを把握したうえで進めましょう。
空き家を賃貸に出そうと検討しているなら、次の記事もぜひ参考にしてください。

解体する
老朽化が進んで使い道がない空き家は、思い切って解体するのも一つの手です。
倒壊リスクや不法侵入などの問題を回避できるほか、更地にすることで土地の活用の幅が広がります。
解体には費用がかかりますが、自治体によっては補助金制度があるため、地域の支援制度を確認すると良いでしょう。
ただし、空き家を解体すると土地に課税される固定資産税は一般的に上昇します。
固定資産税は翌年1月分から上昇しますので、解体する際は時期の考慮も必要です。
空き家を解体して更地にしてから売却しようと検討しているなら、更地にした場合の固定資産税について解説している次の記事もぜひ参考にしてください。

専門家に相談する
空き家の活用や処分に迷ったときは、早い段階で不動産売却の専門家に相談しましょう。
税理士、司法書士、不動産業者など、各分野の専門家が税金・法務・不動産の観点からアドバイスを提供してくれます。
相談先が分からない場合は、地元の空き家相談窓口や無料の相談会なども活用可能です。
相続後に慌てないためにも、計画段階から専門家のサポートを得ることが、後悔しない空き家相続のポイントです。
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空き家を相続しても使い道が見つからない、売却も難しそうそんな悩みがある方には「アルバリンク」への相談がおすすめです。
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まとめ|空き家の相続は放置せず、早めの対処が後悔しないカギ
空き家を相続することは一見メリットがありそうですが、実際には多くの負担やリスクが伴います。
相続しても放置すれば、固定資産税や管理費がかかり続けるだけでなく、老朽化による価値低下、倒壊リスクといった問題も起こり得ます。
相続に向けて動く前に、相続人の考えや情報を整理して「誰が相続するのか」「費用はどのくらいかかるのか」「活用や売却は可能か」といった様々な方向から検討しましょう。
必要に応じて売却・賃貸・解体・放棄などの選択肢を比較し、専門家に相談しながら行動に移すことで、後悔しない相続を実現できます。
空き家問題は時間が経つほど解決が難しくなるため、早めに一歩を踏み出しましょう。
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