家が老朽化してボロボロ…直すのに必要な費用とは？
築年数が経過した家では雨漏りやシロアリ被害、水回りの劣化など、生活に直接影響を与える箇所の修繕が必要となります。
本章では、以下のリフォーム相場について見ていきます。
- 築古の戸建ての場合のリフォーム費用相場
- 築古のマンションの場合のリフォーム費用相場
築古の戸建ての場合のリフォーム費用相場
築古の戸建て住宅をリフォームする場合、全体の費用相場は500万円〜1,500万円程度が一般的です。
老朽化の進行具合や住宅の構造、間取り、必要な工事の種類によって価格は大きく変動します。
例えば、水回り（キッチン・浴室・トイレ）の交換だけでも300万円前後かかるケースがあります。
また、耐震補強や屋根・外壁の張り替え、基礎の補修などを含めると1,000万円を超えることも珍しくありません。
参照元：リフォームガイド｜全面リフォーム（フルリフォーム）の費用相場【価格を抑える3つの秘訣も】
工事内容の優先順位を明確にし、複数の業者から見積もりを取り比較することが重要です。
さらに、自治体によっては耐震改修やバリアフリー工事に対する補助金が申請できる制度もあるため、活用を検討すると良いでしょう。
資金不足が心配な方は、住宅ローンやリフォームローンの利用も一つの選択肢です。
自分や家族の生活に最適な住環境を整えるためにも、慎重な判断が求められます。
築古のマンションの場合のリフォーム費用相場
築古マンションのリフォーム費用は、専有部分に限られるため戸建てよりも比較的抑えられ、相場としては300万円〜800万円程度が目安とされています。
出典：さくら｜中古戸建や中古マンションのフルリフォーム、予算800万円でどこまでできる？なにができる？？
工事の範囲が構造的に制限される一方で、水回りや壁紙、床材、設備の交換といった部分的なリノベーションが中心となります。
マンションの場合、管理組合の規約や建物全体の方針によって改修できる範囲が制限されるため、事前確認が必須です。
また、マンションの耐震性や断熱性能を向上させるためには、共用部分の大規模修繕が必要になることもありますが、これは個人で対応できないため、管理組合の計画と連動する形での判断が求められます。
限られた資金の中で、住まいの価値を維持・向上させるには、リフォームの目的を明確にし、プロによるプランの提案を受けながら、コストとのバランスを取りつつ進めることが重要です。
専門家への相談を通じて、後悔のない選択をしましょう。
空き家のリフォーム費用相場については、以下の記事を参考にしてみてください。
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家が老朽化しているのにお金がない場合の対策10選
老朽化した住宅は安全性や生活の質に大きな影響を及ぼしますが、リフォームにかかる費用が高額なため、すぐには対応できないという悩みを抱える方も多いです。
そこで本記事では、「お金がない」状態でも実行可能な現実的な対策を10個ご紹介します。
- 親族の協力を得る
- 不用品を売却して資金を調達する
- 火災保険の申請を行う
- 補助金を利用する
- 銀行のリフォームローンを利用する
- リフォーム業者に分割払いを依頼する
- なるべくお金のかからないリフォームを行う
- 修繕箇所の優先順位を付けて対処する
- DIYでできる修繕を実施する
- 相見積もりを行って安いリフォーム業者を探す
1. 親族の協力を得る
資金的な余裕がない場合、最初に検討したいのが親族からの援助です。
家族や親族は状況を理解しやすく、資金を貸してくれる可能性があります。
家族や親族から借りられれば、住宅ローンの審査が難しい状況でも資金を確保できる可能性があります。
ただし、金銭のやり取りにはトラブルのリスクもあるため、契約書を交わす、返済計画を明示するなどの工夫が重要です。
慎重に判断し、家族間での信頼関係を損なわないよう配慮しましょう。
老朽化の進行に待ったなしの状況では、親族からの支援が有効な初期対応策となることも少なくありません。
2. 不用品を売却して資金を調達する
資金が足りない場合は、家の中にある不用品を売却して現金を作るという方法も効果的です。即金性が高く、誰でも始められるため、まず取り組むべき対策と言えます。
フリマアプリやリサイクルショップの活用により、家具・家電・衣類などが現金化できるケースあり、特に状態の良い家電やブランド品は高値で売れることもあります。
また、不用品の処分は住環境の改善にもつながり、修繕やリフォーム時の工事の妨げを減らすというメリットもあります。
片付けの過程で、家の被害状況を把握しやすくなるのも利点です。
コストをかけずに資金を用意する手段として、不用品の売却は手軽で実践的な選択肢です。
数万円〜十万円規模の資金確保も十分可能です。
3. 火災保険の申請を行う
火災保険は「火事」だけでなく、以下のような災害やトラブルなどにも適用されることがあります。
- 台風や大雪
- 落雷による被害
- 水漏れや屋根の破損
申請には現状の被害写真や施工業者の見積もり書などが必要になるため、早めの対応が重要です。
特に、被害発生から時間が経過すると補償対象外となる場合があるため、迅速に専門業者に相談し、対応することが求められます。
お金がない状況でも、既に加入している保険を有効に活用することで、負担なく修繕ができる可能性があります。
ただし、自然災害などの偶然な事故が原因ではない場合、屋根や外壁の老朽化が原因で損害が発生しても保険金が支払われないケースが一般的です。
空き家でも入れる火災保険については、以下の記事でご紹介しています。
4. 補助金を利用する
国や自治体の補助金制度を活用すれば、老朽化住宅の改修費用を大きく軽減できます。
特に「耐震改修」「バリアフリー化」「省エネ設備の導入」など、条件を満たすリフォームには補助金が適用されるケースがあります。
ただし、制度ごとに申請条件や対象工事が異なるため、事前に自治体の窓口や専門家に相談して、自宅が該当するかを確認することが重要です。
補助金は予算が限られているため、申請が早いほど採択されやすくなります。
制度を正しく理解し、必要な資料を揃えて活用することで、限られた資金でも効果的に改修を進めることが可能になります。
空き家の補助金について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
5. 銀行のリフォームローンを利用する
金融機関が提供するリフォームローンは、まとまった資金を必要とする住宅改修に有効な資金調達手段です。
特に、老朽化の進行が深刻で緊急対応が求められる場合には、早期の資金確保が可能な方法となります。
リフォームローンは、無担保型と担保型に分かれており、金利や返済条件も様々です。
住宅ローンと比べて審査期間が短く、使用目的が限定されている分、比較的スムーズに利用できるのが特徴です。
たとえば、地方銀行やネット銀行では、年利1％台から借り入れ可能な商品があり、リフォームにかかる数百万円の費用をカバーできます。
参照元：イー・ローン｜【2025年5月版】リフォームローンの総合ランキング
金額や年数に応じて返済プランを立てることで、生活への負担を軽減できます。
慎重な比較検討が必要ですが、早めに専門家に相談することで、自身に最適なローンを選ぶ判断材料が得られます。
空き家のローンについては知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
6. リフォーム業者に分割払いを依頼する
リフォーム費用の一括支払いが難しい場合、業者に分割払いを依頼するという選択肢があります。
現金が不足していても、必要な修繕を早期に実施できる方法として有効です。
多くのリフォーム業者では、顧客の負担を軽減するために、工事費用を数回に分けて支払える「分割対応プラン」を用意しています。
分割払いを利用する際は以下を事前に把握し、無理のない範囲で支払い計画を立てることが大切です。
- 契約条件
- 金利
- 支払い回数
老朽化による生活への悪影響を最小限に抑えるためにも、資金が限られている状況下では分割払いという柔軟な方法を検討する価値があります。
7. なるべくお金のかからないリフォームを行う
リフォームを行う際は、「全部直す」より「必要最低限」に抑えることで、コストを大幅に削減することが可能です。
無理をせず、費用対効果の高い改修から始めるのが賢明な選択です。
たとえば、劣化が目立つ壁紙の張り替えや、故障しているキッチン設備の交換といった部分的な施工なら、数万円〜数十万円程度で済むケースもあります。
また、自治体の制度によっては、小規模工事にも補助金が適用される場合があります。
事前に地域の制度を確認しておくことで、予算以上の価値あるリフォームが実現可能です。
「生活に直結する問題」から優先的に改善し、徐々に住環境を整える方法が、お金がない場合でも実行しやすい対策となります。
8. 修繕箇所の優先順位を付けて対処する
限られた予算で老朽化に対応するには、修繕が必要な箇所に優先順位を付けることが重要です。
全体を一度に直すのではなく、リスクの高い部分から段階的に改修することで費用を分散できます。
たとえば、以下のような問題から手を付けましょう。
- 地震時の倒壊リスクがある基礎や屋根の補修
- 雨漏りやシロアリ被害-
専門家の診断や見積もりを依頼することで、改修すべき箇所とその範囲が具体的に把握でき、資金の確保や補助金の申請にも役立ちます。
お金がないからと放置せず、段階的にでも着実に対処していく姿勢が、快適で安全な住まいを守るポイントです。
9.DIYでできる修繕を実施する
自分で対応できる修繕はDIYで行えば、大きな費用削減につながります。
軽微な修繕であれば、業者に依頼せずに済むため、コストを抑えながら住環境の改善が可能です。
たとえば、以下のような内容は初心者でも対応しやすい作業です。
- 壁紙の張り替え
- 水回りのパッキン交換
- ドアの調整や塗装
ホームセンターや通販サイトでは必要な道具が低価格で揃い、YouTubeなどの動画解説も豊富にあります。
特に高額な工事が必要な場合でも、「できるところだけDIYで対応」することで、全体のリフォーム費用を大幅に軽減できます。
DIYには限界もありますが、適切な知識と準備があれば、安全性を確保しつつ費用を抑える有効な手段です。自分にできる範囲を見極めたうえで、慎重に実施しましょう。
10.相見積もりを行って安いリフォーム業者を探す
お金がない中でリフォームを行うには、複数の業者に相見積もりを依頼し、価格や内容を比較することが非常に効果的です。
同じ工事でも、業者ごとに金額や提案内容に大きな差があるためです。
また、内容を比較することで、施工プランの妥当性や不要な工事の有無なども判断できます。
相見積もりは、見積もり自体が無料であることが多く、リスクが少ない方法です。
専門サイトや一括見積もりサービスを活用すれば、手間なく複数の業者に依頼可能です。
費用対効果を最大化するためにも、施工実績や口コミなども含めた総合的な判断が必要です。
安さだけでなく、信頼性や対応力も重視して業者を選びましょう。
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家が老朽化してお金がない場合に売却も選択肢の一つ
老朽化した住宅に多額のリフォーム費用がかかる場合、修繕や建て替えだけでなく「売却」という選択肢も現実的に検討すべきです。
本章では、売却を検討する際に押さえておきたい以下のポイントを解説します。
- 仲介業者に依頼して売却する
- 訳あり物件を専門に扱う買取業者の活用
仲介業者に依頼して売却する
老朽化した住宅を手放す際は、不動産会社などの仲介業者に依頼する方法があります。
幅広い購入希望者とのマッチングを期待できるため、条件の良い取引につながる可能性があります。
仲介業者を通じた売却は、以下のような内容を一括して対応してくれるため、不動産の知識が少ない方でも安心して進めることができます。
- 物件の査定
- 販売戦略
- 価格交渉
- 契約手続き
また、相場に基づいた価格設定が行われるため、過度に安く売却してしまうリスクも避けやすくなります。
売却価格や条件をしっかり把握したうえで進めれば、資金不足の問題を一気に改善できるケースもあります。
老朽化の程度によってはリフォームを行わず現状のままで売却できる場合もあるため、まずは複数の業者に査定依頼を行い、比較検討することが成功の鍵となります。
空き家の売却の流れについて知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
訳あり物件を専門に扱う買取業者の活用
建物の老朽化が著しく、仲介による売却が難しい場合には、「訳あり物件専門の買取業者」を活用するのが効果的です。
スピーディーかつ確実に現金化できる点が大きな魅力です。
一般的には売れにくい、以下のような訳あり物件にも対応してくれます。
- シロアリ被害
- 雨漏り
- 構造劣化
- 土地の法的条件が複雑な物件
買取は最短数日で完了するケースも多く、仮住まいや修繕費の用意が難しい状況においては有力な選択肢となります。
売却後は固定資産税の負担もなくなり、生活再建のスタートにもなります。
一方で、仲介売却と比べて価格は下がる傾向にあるため、複数の業者から査定を取り、条件を比較検討することが重要です。
無料査定を活用すれば、費用をかけずに自宅の価値を知ることができます。
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家を老朽化したまま放置してお金がない状態を続けるリスク
老朽化した住宅を放置し、「お金がないから」と対応を先延ばしにすることは、多くの深刻なリスクを伴います。
建物の安全性が低下するだけでなく、生活環境や資産価値にも悪影響を及ぼし、結果的に費用負担が増す可能性が高いのです。
本章では、家を老朽化したまま放置してお金がない状態を続ける以下のリスクについて解説します。
- 倒壊する危険性が高まる
- 生活環境が悪化し健康にも影響
- 資産価値が下がって売却が難しくなる
倒壊する危険性が高まる
老朽化した住宅を放置する最大のリスクは、建物が倒壊する危険性が高まることです。
特に、以下の構造部分に深刻な劣化が生じている場合は、地震や台風などの自然災害時に致命的な被害を受ける可能性があります。
- 基礎
- 屋根
- 外壁
耐震性に問題がある住宅は、家族の命や近隣住民への被害を引き起こす危険性があるため、補修や解体を含めた抜本的な対応が必要です。
また、こうした物件は保険の適用範囲が制限されるケースもあり、災害後の資金確保が困難になるリスクも見逃せません。
安全性を確保するには、部分的な補修や構造チェックといった最低限の対処でも効果があります。無理のない範囲からでも行動に移すことが重要です。
生活環境が悪化し健康にも影響
老朽化した住宅に住み続けると、生活環境が著しく悪化し、やがて健康にも影響が及ぶ恐れがあります。
以下のような状況などにより、日常生活の質を大きく損ないます。
- 雨漏り
- カビ
- 害虫の発生
- 断熱性能の低下による温度差
特に水回りの劣化は深刻でキッチンや浴室、トイレの設備不良によって衛生環境が悪化し、アレルギーや呼吸器系疾患の原因になることもあります。
生活の快適さや安全性を取り戻すためには、部分的な修繕や住宅性能の向上を目的とした改修が有効です。
費用が不安な場合でも、自治体の補助金制度や減税措置を活用することで、負担を軽減しながら対応することが可能です。
健康と生活の質を守るためにも、老朽化住宅の放置は避けるべき選択です。
資産価値が下がって売却が難しくなる
住宅を放置したままにすると、建物の劣化が進行し、資産価値が大きく下がるというリスクもあります。
将来的に売却や土地活用を検討している場合でも、「修繕されていない建物」は買い手がつきにくく、不動産会社からの評価も低くなります。
特に、外壁や屋根、間取りの状態が悪化している住宅は「訳あり物件」として見なされ、通常より大幅に価格が下がる傾向にあります。
また、老朽化により建物としての価値がゼロと判断されると、土地価格のみの評価となり、売却価格の目安が大きく下がることになります。
結果として、再建築や解体費用を買主に転嫁することになり、売却自体が成立しにくくなる恐れもあります。
資産として住宅を活用するためには、最低限の修繕や現状把握、専門家のアドバイスを受けた対応が必要不可欠です。
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老朽化した家の売却はアルバリンクへ相談
老朽化した家をそのまま放置すると修繕費用や税金の負担が増す恐れがあります。
お金がない状況でも、まずは買取業者に無料査定を依頼して、現状の価値を把握することが第一歩です。
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まとめ
この記事では、「家の老朽化」と「お金がない」状況に直面した際の対処法を解説しました。
リフォーム費用の相場から、資金不足でもできる10の具体的な対策、さらには売却の選択肢や放置によるリスクまで、幅広く紹介しています。
老朽化した家に悩んでいる方は、ぜひ本記事を参考に、無理のない方法で現状を改善しましょう。
今できる一歩から始めることが、将来の安心につながります。早めの行動で、大切な住まいを守りましょう。
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