台風対策をしなかった空き家が引き起こす3つのリスク

空き家の台風対策を怠ると、建物自体の損傷だけでなく、周囲への被害や法的責任まで発展する恐れがあります。
ここでは、台風対策を実施しない場合に生じる主な3つのリスクを紹介します。
周囲の建物や車に被害を与える
台風対策が不十分な空き家の場合、台風の強風により老朽化した屋根瓦やスレート、外壁材などが強風で剥がれ、近隣の住宅や駐車中の車両を破損させるケースがあります。
空き家の屋根瓦や外壁の破損により近隣住宅が被害を受けた場合、被害を被った方に空き家の所有者は賠償する必要があるため、注意が必要です。
民法第717条「土地の工作物等の占有者及び所有者の責任」では、建物の設置や管理に瑕疵があり、それが原因で他人に損害を与えた場合、所有者が賠償責任を負うと定められています。
たとえば、空き家の屋根瓦が飛散して隣家の窓ガラスを割った場合、修理費用は空き家の所有者が負担しなければなりません。駐車中の車両に傷をつけた場合も、同様です。
空き家の管理不足により台風被害が発生すれば、所有者として法的責任を問われる可能性が高い点に注意しましょう。
人に危害を及ぼす可能性がある
台風の強風で飛ばされた建材が通行人や近隣住民に直撃すれば、重傷を負わせる可能性がある点にも注意が必要です。
台風通過後であっても損傷した建物の一部が落下したり、傾いた壁が倒壊したりして、人に怪我を負わせる二次被害が出る可能性も否定できません。
台風による人的被害を避けるには、日頃から空き家の状態を把握し、劣化箇所を早期に修繕しておく必要があります。
人命に関わる事故が発生した場合、民事上の損害賠償だけでなく、管理状況によっては過失致死傷罪として刑事責任を問われる可能性もあります。
空き家所有者としての管理責任は、想像以上に重いものといえるでしょう。
空き家の老朽化を加速させる
台風によって、空き家の劣化が急速に進む点にも注意が必要です。
屋根が損傷すれば雨漏りが発生し、建物内部に水が浸入すると柱や梁の腐食が始まり、建物の構造的強度が著しく低下します。
また、湿気が多くなるとシロアリが発生しやすくなり、柱や床が食害されると老朽化を早める要因にもなります。
一度雨漏りが始まると、修繕費用も時間の経過とともに膨らみやすくなりがちです。

台風シーズンを経るたびに建物の劣化が進み、最終的には解体せざるを得ない状態になる前に、適切な対処が必要です。
初期段階での小規模な修繕であれば、費用も比較的抑えられるでしょう。
もし、空き家の台風対策のために手間や時間を費やすのは避けたいと考えているなら、不動産買取で空き家を手放すのもおすすめです。
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空き家の台風対策で事前に行うべき4つの備え
台風シーズンを迎える前に、空き家所有者として実施しておくべき対策は主に次の4つです。
日常的な備えが、被害を最小限に抑えるポイントになります。空き家を所有しているなら、台風シーズンが来る前に確認しておきましょう。
保険適用範囲の確認
別荘やセカンドハウスなどの日常的に使用されない空き家を所有している場合、火災保険に加入していれば、台風被害も補償される可能性があります。まずは現在の保険契約内容を確認し、どのような被害がカバーされるのかを把握しておきましょう。
火災保険では、台風による被害は主に「風災補償」「水災補償」「落雷補償」の3つで対応されます。風災補償は、強風による屋根や外壁の損傷、飛来物による窓ガラスの破損などが対象です。
水災補償は、台風による大雨で発生した洪水や土砂崩れによる損害をカバーします。ただし、水災補償は基本契約に含まれていないケースもあるため、特に注意が必要です。
一般的に、水災補償には「床上浸水」または「地盤面から45センチメートルを超える浸水」といった支払条件が設定されている傾向にあります。
別荘やセカンドハウス周辺のハザードマップで浸水リスクが高い地域の場合は、水災補償の付帯を検討しましょう。
また、保険の補償対象が「建物のみ」なのか「建物と家財の両方」なのかも確認してください。家財への補償が含まれていなければ、室内の損害は補償されません。
あわせて、修理費用の一部を自己負担する「免責金額」 が設定されているかも、確認する必要があります。
台風による損害を最小限に抑えるためにも、所有者は早めに保険内容を確認し、不足があれば補償の見直しを行いましょう。
なお、空き家の火災保険については、次の記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。

定期的に空き家を点検
一般に、人が住んでいる建物よりも、空き家のほうが劣化が早く進むといわれています。空き家では、日常的な換気が行われないため、湿気がこもりやすくなり、小さな不具合を早期発見しにくくなります。
そのため、定期的な点検を実施し、異常を早期に発見することが台風対策の基本です。
理想的な点検頻度は月1回程度ですが、遠方に住んでいて頻繁に訪問できない場合は、最低でも台風シーズン前の6月から7月にかけて、一度は現地確認を行いましょう。
自分で点検するのが難しい場合は、空き家管理代行サービスを提供する業者に委託する方法もおすすめです。

建物の劣化状況を的確に判断し、必要な補修箇所を指摘してくれます。
参照元:空き家あんしん管理|NPO法人 空家・空地管理センター
火災保険の請求時にも、台風前の建物状態を証明する重要な資料となるでしょう。
なお、空き家管理サービスについては、次の記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。

建材の修繕
点検で劣化箇所を発見したら、台風シーズン前に修繕を済ませておきましょう。小さな損傷でも、台風の強風や大雨によって一気に拡大する可能性があります。
特に次の建材については、台風の被害が出やすいため点検しておきましょう。
- 屋根材のずれや浮き
- 外壁のひび割れ
- 雨どいや排水口の詰まり
- 窓ガラスのひび
- 雨戸の破損 など
強風で窓ガラスが割れれば、室内への雨水侵入だけでなく、破片が飛散して周囲に危害を及ぼすリスクが高まるため、注意が必要です。
修繕費用は損傷の程度によって異なりますが、早期対応であれば比較的低コストで済みます。
修繕を業者に依頼する際は、複数の見積もりを取得し、作業内容と費用を比較検討しましょう。
浸水リスクの確認
台風対策として見落としがちなのが、空き家の所在地が水害リスクの高い地域かの把握です。
国土交通省が提供する「ハザードマップポータルサイト」を活用すれば、全国の洪水や土砂災害のリスクを確認できます。
「重ねるハザードマップ」では、住所を入力するだけで浸水想定区域や土砂災害警戒区域の表示が可能です。
浸水リスクが高いと判明した場合には水災補償への加入を検討し、可能であれば土のうや水のうで玄関などを塞ぐ対策をしましょう。
また、空き家のある場所が浸水リスクが高く、今後利用する予定がない場合には、売却して手放すのもよい台風対策です。しかし、買い手が購入を敬遠し、なかなか売れないケースも珍しくありません。
しかし、不動産買取であれば手放せる可能性があります。
弊社アルバリンクでは、他社で売却を断られたような売却しづらい空き家の買取にも対応しています。
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台風直前にすべき空き家の5つのチェックポイント
台風が接近してきたら、事前の備えに加えて直前の確認作業が必要です。
気象情報をこまめにチェックし、台風が上陸する1日〜2日前には次の5項目について重点的に点検しましょう。
屋根・外壁
台風の強風は、屋根材や外壁材を容易に剥がしてしまいます。直前の点検では、屋根瓦やスレートに浮きやずれがないか、できる範囲で確認してください。
高所作業は危険を伴うため、無理に屋根に上るのは避け、まずは地上から目視で確認できる範囲で確認しましょう。明らかに損傷が見られる場合は、応急処置として防水シートをかぶせるなどの対応を検討してください。
外壁のひび割れや剥がれも、再度チェックしましょう。小さなひび割れでも、台風の雨風で拡大する可能性があるため、気づいた時点で補修用テープで応急処置を施すのも有効な対策です。
台風接近時に業者を手配するのは困難な場合が多いため、できる範囲での応急対応をしましょう。作業は安全第一で作業を行い、危険を感じたら無理をしないよう心がけてください。
雨どい・排水口
雨どいや排水口の詰まりは、台風時の大雨で建物周辺に水が溢れる原因となります。落ち葉やゴミをしっかり除去し、水がスムーズに流れるようにしておきましょう。
雨どいが詰まると、雨水が外壁を伝って流れ落ち、建物の基礎部分に浸水する恐れがあります。また、雨どいからあふれた水が隣家の敷地に流れ込めば、近隣トラブルの原因にもなりかねません。
排水口の周辺に土砂や落ち葉が堆積していないかも、確認しましょう。排水能力が低下していれば、敷地内に雨水が溜まり、浸水リスクが高まります。
手袋やゴミ袋を持参すれば、比較的短時間で清掃作業は完了できます。台風接近前には必ず実施しましょう。
庭木・植栽
空き家の庭に木や植栽がある場合、台風の強風で倒れたり枝が折れたりするリスクがあります。特に大きな木は、倒木によって建物や近隣に被害を与える可能性が高いため注意が必要です。
枯れた枝や傾いている木は、台風前に剪定や伐採を検討しましょう。自分で作業するのが難しい場合は、造園業者に依頼するのも一つの方法です。
小さな植木鉢やプランターは、風で飛ばされないよう屋内に移動させるか、しっかり固定してください。飛散した鉢が窓ガラスを割ったり、近隣に被害を与えたりする可能性があります。
庭に設置している物置や小屋が簡易的な構造の場合、強風で倒壊するリスクがあるため、強風に耐えられるよう固定しておきましょう。
飛散する可能性がある物
台風が来る予報を見たら、空き家の敷地内や周辺に強風で飛ばされそうな物がないか確認しましょう。
たとえば、次のようなものは室内に片付けるか、飛ばないように倒したり固定したりしておくと安心です。
- 物干し竿
- 脚立
- 自転車
- ゴミ箱
- 盆栽・植木鉢
- アンテナ など
カーポートやテラス屋根も、経年劣化で固定が緩んでいると強風で吹き飛ばされる危険性があります。
近隣住民への配慮として、空き家周辺の飛散物リスクを最小限に抑える努力は所有者の責任です。被害を未然に防げるよう、事前対策しておきましょう。
窓・扉
台風対策として、窓やドアの施錠も確認しましょう。施錠が不完全だと、強風でドアや窓が開いてしまい、室内に大量の雨水が侵入する恐れがあります。
雨戸やシャッターがある場合は、必ず閉めて施錠しましょう。雨戸がない窓は飛散防止フィルムを貼っておくと、万が一ガラスが割れた際の被害を軽減できます。
窓ガラスにひびや破損がある場合は、養生テープで補強する応急処置も有効です。完全に破損を防げるわけではありませんが、被害の拡大を抑える効果が期待できます。
玄関ドアや勝手口の鍵も、しっかり確認してください。ドアの隙間から雨水が侵入しないよう、隙間テープで補強するのも有効な対策です。
台風通過後にも窓やドアの損傷状況を確認し、二次被害を防ぐためにも必要に応じて修繕を行いましょう。
空き家のある場所が遠い場合には、台風対策は負担が大きいと感じる方も珍しくありません。もし今後、空き家を使う予定がない場合には、不動産買取で空き家を手放すのもおすすめの手段です。
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空き家の台風対策後に被害が出た場合の4つの対応

万全の対策を講じたと思っていても、台風による被害を完全に防げるとは限りません。被害が発生した際は、次のような対応が必要となる場合があります。
被害状況の確認・記録
台風が通過したら、できる限り早く空き家の被害状況を確認しに行きましょう。ただし、台風直後は二次災害の危険性があるため、安全が確認できてから現地に向かうようにしてください。
現地に到着したら、建物の外周から損傷箇所をチェックします。屋根の損傷、外壁の剥がれ、窓ガラスの破損、雨どいの破損など、目に見える被害をすべて記録しましょう。
記録には、写真やビデオが有効です。損傷箇所を複数の角度から撮影し、全体像と詳細の両方を記録します。
撮影時のポイントとして、以下の3点を意識すると保険請求時に証拠資料として役立つでしょう。
- 被害箇所の全体像と、破損の詳細が分かる写真を撮る
- 日付が分かるように、新聞やスマートフォンの画面と一緒に撮影する
- 動画も併用し、より分かりやすく記録する
室内も確認し、雨漏りの有無や浸水の跡をチェックしてください。天井や壁にシミがある場合は雨漏りが発生した可能性があり、床が濡れている場合は浸水の可能性があります。
また、近隣への被害も確認してください。自分の空き家から飛散した建材が、隣家や車両を損傷させていないか、近隣住民に確認しましょう。
詳細な記録を残せれば、保険請求や修繕計画の立案がスムーズに進みます。焦らず、丁寧に状況を把握しましょう。
保険証券の確認・手続き
台風による被害状況の確認が済んだら、保険証券を確認し保険会社に連絡しましょう。火災保険に加入していれば、台風による被害も補償される可能性があります。
保険会社への連絡時には、契約者情報、証券番号、被害の概要を伝える必要があります。
保険証券が手元にない場合でも、契約者名と生年月日があれば契約内容を確認できるため、慌てず対応しましょう。
保険会社に連絡すると、一般的に次のような書類の提出が求められます。
- 保険金請求書
- 罹災証明書
- 修理見積書
- 被害状況の写真 など
罹災証明書は、市区町村の窓口で発行してもらえます。
保険金の請求期限は、保険法により被害発生から3年以内です。時間が経過するほど被害と台風の因果関係を証明しにくくなるため、できるだけ早く手続きを開始しましょう。
申請手続き後、保険会社が派遣する損害保険鑑定人が現地調査を行い、被害の程度と保険金額が決定されます。
保険金が支払われるまでにかかる期間は、通常であれば1か月〜2か月程度です。その間に応急修理が必要な場合は、保険会社に相談しましょう。
清掃・修理・解体

保険の手続きと並行して、被害箇所の清掃や修理を進めましょう。軽微な損傷であれば、自分で応急処置もできます。
雨漏りが発生している場合は、防水シートやブルーシートで屋根を覆う応急処置が効果的です。
放置すると建物内部の腐食が進むため、早急に対応しましょう。
本格的な修理は応急処置ではなく、専門業者への依頼がおすすめです。複数の業者から見積もりを取得し、作業内容と費用を比較しましょう。
台風直後は修理依頼が集中するため、業者の手配に時間がかかる可能性があります。被害が甚大で、修理費用が建物の価値を上回る場合は、解体も選択肢の一つです。
特に老朽化が進んでいた空き家の場合、今後も維持管理費用がかかることを考えれば、解体して土地として活用する方が経済的な場合もあります。
ただし、解体すると「住宅用地特例」の適用がされなくなり、固定資産税と都市計画税が上がる点に注意が必要です。
解体後の土地について、活用方法が定まっていない場合には、空き家専門の不動産買取業者に相談してみるのも、物件を手放す有効な手段です。
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補助金の申請
台風被害で空き家の解体や廃棄物の処分が必要になった場合、次のようのあ自治体の補助金制度を活用できる可能性があります。
| 自治体名 | 補助金制度名 | 補助額 |
|---|---|---|
| 東京都 | 東京都空き家家財整理・解体促進事業 | ・家財整理費用の1/2 上限5万円 ・解体費用の1/2 上限10万円 |
| 名古屋市 | 老朽危険空家等除却費補助金 | ・評価75点以上:工事費の1/3(上限40万円) ・評価125点以上:工事費の2/3(上限80万円 |
| 札幌市 | 危険空家等除却補助制度 | いずれか低い額 ・通常型: ・除却工事費×1/3 ・国が定める標準除却費×延べ面積×10分の8 ・上限50万円 ・地域連携型: ・除却工事費×10分の9 ・国が定める標準除却費×延べ面積×10分の9 ・上限150万円 |
補助金の制度や補助額は自治体により異なり、申請は解体工事の開始前に行う必要があるケースがほとんどです。必ず自治体の窓口で事前相談を行い、必要書類や手続きの流れを確認しましょう。
また、自治体によっては、台風被害で発生したごみを無料または減免で回収してくれる場合があります。
参照元:【第10報】台風10号および突風災害により発生した『災害ごみ』の出し方の終了について(2月1日8時30分更新)|宮崎市
無料や減免の対象になるゴミや収集期間があるため、台風による被害を確認できたら自治体に相談してみましょう。
なお、空き家解体の補助金については、以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。

まとめ
今回は、空き家の台風対策について、台風が来る前の備えやチェックポイント、台風により被害が出た場合の対処法を紹介しました。
台風対策は、空き家の所有者として負うべき責務です。管理が不十分の空き家では、近隣への被害や法的責任、空き家の急速な劣化という3つのリスクに直面します。
日頃の備えとして、保険の補償範囲や定期点検、浸水リスクの把握などをし、台風接近時には屋根・外壁や雨どい、飛散物、窓・扉についても確認しましょう。
万が一被害が発生した際は、被害状況の詳細な記録、保険会社への迅速な連絡、適切な修理や解体の判断、補助金制度の活用など、行うべきことも多くあります。
「台風対策を講じるのは、面倒」「遠方で管理が難しい」という場合には、空き家を手放すのも有効な手段です。
特に不動産買取であれば、不用品の処分なくそのままの状態で手放せるため、スムーズに現金化できます。
弊社アルバリンクには、全国の空き家を買い取ってきた実績があります。著しく古い空き家や、他社で断られてしまった訳ありの空き家の買取も相談可能です。
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