生活保護受給者の親の死後、持ち家はどうなる?
生活保護を受給している親が亡くなった後、その親が所有していた持ち家(不動産)がどうなるのかは、多くの方が直面する問題です。
結論から言うと、その持ち家は、相続放棄をしない限り「相続財産」として相続人に引き継がれることになります。
これは生活保護制度とは独立して、民法上の相続の原則に基づいて処理されます。
第八百九十六条 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。
もし自分で住む予定がなく、維持や管理が難しい場合は、不動産会社に依頼して売却することができます。
ただし、相続財産には不動産のほか、預貯金など他の遺産、さらには借金なども含まれるため、安易に引き継ぐと生活に大きな負担がかかることもあります。
状況によっては、弁護士や行政書士に相談して「相続放棄」などの選択肢の検討が必要です。
生活保護受給者の親の死後、持ち家を相続する際の4つの注意点
生活保護を受けていた親が亡くなり、持ち家を相続することになった場合、単純に「家がもらえる」と考えるのは危険です。
相続には、思わぬ落とし穴があります。
生活保護受給者の親の持ち家を相続する際に注意すべきポイントは、次の4つです。
保護費の返還義務があるか確認する
生活保護を受けていた親に保護費の返還義務がある場合、相続すると「親が抱えている返還義務」を引き継がなければなりません。
知らずに相続してしまうと、予想外の支払いを求められる可能性があるため、必ず事前に確認しておきましょう。
チェックすべきポイントは、以下の2つです。
「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」を利用していたか
要保護世帯向け不動産担保型生活資金とは、持ち家を担保にして生活資金を借りられる制度です。
生活保護の受給要件を満たしていても、住んでいる家があるために保護費が受けられない世帯が利用できます。
要保護世帯向け不動産担保型生活資金の制度を利用していた場合、親の死後に持ち家を相続すると、借入金の返済義務が相続人に移ります。
返済できない場合は、家を売却して返済に充当しなければなりません。
親が制度を利用していたかは、次の方法で確認が可能です。
- 親が生活保護を受けていた自治体の福祉事務所に問い合わせる
- 自宅に残っている書類や通帳の記録(社会福祉協議会からの入金記録がないか)を確認する
相続をする前に、必ず確認しましょう。
生活保護法第63条による「費用の返還義務」があるかどうか
生活保護受給者が死亡した場合、その相続人には生活保護費の返還義務が生じる可能性があります。
生活保護法第63条では、資産があるのに申告せずに保護費を受け取っていた場合など、一定の条件下で保護費の返還義務が発生すると定められています。
たとえば、次のようなケースです。
- 遺産や保険金を受け取ったのに申告しなかった
- 親族からの仕送りがあったのに申告しなかった
- 年金の未支給分を受け取ったのに申告しなかった
上記に該当する場合、相続人である子に保護費の一部または全部を自治体に返還するよう求められる可能性があります。
返還義務の有無については、親が生活保護を受けていた福祉事務所に直接問い合わせて確認してください。
「生活保護法第63条に基づく返還義務はありますか」と聞くとスムーズです。
その他の借金や滞納があるか確認する
生活保護受給中は医療費などが免除されますが、それ以外の借金が消えるわけではありません。
相続する場合、借金もすべてセットで引き継ぐことになります。
特に次のような借金に注意しましょう。
- 税金(住民税、固定資産税)の滞納はないか
- 消費者金融や知人からの借金はないか
- 家の中の督促状がないか
- 通帳に定期的な引き落としや返済の記録がないか
必ず確認しておきたいのは、住民税や固定資産税のような税金の滞納や、消費者金融や知人からの借金です。
滞納や借金の有無は、家の中の督促状や、通帳の履歴でも確認できます。
市区町村の税務課へ問い合わせたり、信用情報機関(CIC、JICCなど)に開示請求をして借入状況を調べたりする方法もあります。
借金の総額が家の価値を上回る場合は、相続放棄を検討しましょう。
相続放棄の手続き期限を確認する
相続放棄とは、プラスの財産もマイナスの財産もすべて放棄する手続きです。借金が多い場合や、相続したくない事情がある場合に選択できます。
ただし、相続放棄には期限があるため注意が必要です。民法第915条により、相続放棄は「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」に家庭裁判所で手続きをしなければなりません。
参照元:民法第九百十五条「第四章 相続の承認及び放棄」|e-Gov法令検索
期限を過ぎてしまうと自動的に相続を承認した扱いとなり、借金も含めてすべてを引き継ぐこととなります。
また、相続放棄をするとプラスの資産もすべて手放さなければならない点にも注意が必要です。「借金を放棄して、家は相続する」ということはできません。
相続放棄をすべきか判断するためにも、家がいくらで売れるのか、借金がどれくらいあるのかを把握する必要があります。
なお、空き家の相続放棄については、以下の記事でくわしく紹介しています。ぜひ参考にしてください。

相続放棄を検討する上で、建物の価値を調べるためにも、まずは不動産会社に査定を依頼しましょう。
弊社アルバリンクでは、荷物が残ったままの状態でも査定や買取を受け付けています。
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自分が生活保護を受給できなくなる可能性がある
自分自身が生活保護を受給している場合、不動産を相続すると「資産を保有している」とみなされ、生活保護が打ち切られる可能性があります。
相続した不動産に自分が住むのであれば生活保護を継続できる場合もありますが、自治体の判断によるため、必ず担当のケースワーカーに相談しましょう。
また、売却して現金化する場合にも注意が必要です。売却額が一定の基準額を超え「資産」として扱われると、保護費が停止される場合があります。
生活保護を受給している方が持ち家を相続する場合は、相続するか・放棄するかを慎重に判断しましょう。
生活保護受給者の親の死後、持ち家の相続放棄を選ぶべきケース

持ち家を相続するか相続放棄するかの判断に迷ったら、次の基準で考えてみてください。
- プラスになりそうなら相続する
- マイナスになりそうなら相続放棄する
相続放棄を選んだ方がよいのは、明らかにマイナスになるケースです。
たとえば、借金があり家を売却してもマイナスになる、次のようなケースを見てみましょう。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 持ち家の査定額 | 300万円 |
| 固定資産税の滞納 | ー30万円 |
| 消費者金融からの借金 | ー300万円 |
| 保護費の返還義務 | ー80万円 |
| 差し引き | ー110万円 |
上記のように、家を売却しても300万円にしかならず、410万円の負債を返済しきれない場合、110万円のマイナスになるため相続放棄をしましょう。
相続するか放棄するかを判断するには、持ち家の価値を正確に把握する必要があります。まずは不動産業者に査定を依頼しましょう。
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生活保護受給者の親の死後、持ち家で困ったときの相談先

生活保護を受けていた親の持ち家の死後対応については、相続や税金に強い不動産業者への相談が最適です。
相続や税金に強い不動産業者に相談すると、保護費の返還義務や借金などの負債の確認からサポートしてもらえます。
また、持ち家の資産価値と借金などの負債から総合的に判断し、売却・相続・放棄など、あなたの状況に合ったアドバイスも可能です。
相談先として税理士や司法書士が挙げられますが、不動産の売却相場については専門外の場合も多く、別途不動産会社で査定を依頼する必要があります。
また、不動産業者が相続や税金に弱い場合は、税理士・司法書士へ依頼するための追加費用がかかるため、おすすめできません。
相続や税金に対応できる不動産業者であれば、ワンストップで相談でき、余計な手間と費用を抑えられます。
アルバリンクは、年間相談実績が2万件以上あり、相続や税金関係のサポートにも対応している不動産買取業者です。不動産査定から負債の確認、相続手続きのアドバイスまで、まるごとご相談いただけます。
生活保護を受けていた親の持ち家の扱いに困っている、借金があるかもしれなくて不安という方は、ぜひ一度アルバリンクにご相談ください。
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まとめ
生活保護受給者の親が亡くなった後、その持ち家を含む資産や負債を相続するかどうかは、相続人にとって大きな悩みの一つです。
特に、相続によって保護費の返還義務が発生したり、空き家が放置されて管理責任や資産価値の低下したりするリスクもあります。
これらの問題を回避するためには、相続放棄という選択肢もありますが、いざという時に迅速に判断するのは容易ではありません。
もし相続を選ぶ場合でも、物件の維持や処分には手間と費用がかかります。
特に老朽化した空き家などは売却が難しいケースも多いため、専門の不動産買取業者への依頼が賢明です。
買取業者なら手続きがスムーズで、現状のままでも買い取ってもらえる場合があり、時間や手間を大幅に削減できます。
アルバリンクは、こうした売れない不動産の買取実績が豊富な専門業者です。
相続や売却に不安を感じている方に寄り添い、適切な解決策を提供しています。
持ち家の扱いに悩んだら、ぜひアルバリンクへご相談ください。
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