実家の空き家でトラブルになったこと1位は「草木の繁殖」

実家が空き家になった経験がある225人に「実家の空き家でトラブルになったこと」を聞きました。
その結果、圧倒的1位は「草木の繁殖(31.6%)」でした。
2位「カビの発生(15.6%)」、3位「不法投棄の被害(14.2%)」が続きます。
空き家になった実家では、管理が行き届かず人の手が入らないことに起因するトラブルが多くなっています。
「草木の繁殖」「カビの発生」などは、管理が不十分になると、時間の経過とともに自然に進行します。
また「不法投棄」や「害獣の住みつき」といった、外部から何かが入ってくることによるトラブルも寄せられました。
衛生面に関する問題が多かったのも特徴です。
具体的な回答は以下の通りです。
1位 草木の繁殖
- 庭の木が成長して隣のお家に覆い被さり、落ち葉について苦情を受けた(30代 男性)
- 庭の木が伸びてきたこと。強風の日に電線に接触して隣の家が停電したらしく、クレームが来た(30代 女性)
- 庭の木が生い茂ってしまい、警察経由で苦情がきた(50代 女性)
1位は「草木の繁殖」です。
空き家になって、草抜きや剪定、落ち葉の掃除といった庭の手入れが止まると、草木は茂り放題になってしまいます。
結果として「庭木の枝が隣家へ越境する」「落ち葉が溜まる」「木が電線に触れてしまう」といった問題が起こります。
見た目も悪いですし、雑草が虫の繁殖につながるという意見も寄せられました。
見えやすい場所でもあるので、草木について近隣からクレームを受けた人も多くなっています。
2位 カビの発生
- もともと汚かったのですが、カビや埃で入りたくないほど汚くなってしまった(20代 女性)
- 室内の壁紙がカビまみれになった。革張りのソファ表面に大量のカビが生えた(20代 女性)
- 実家をしばらく空けていた間に雨漏りが発生し天井や壁にカビが広がってしまいました。そのため近所から悪臭や見た目の問題について苦情を受けることもありました(50代 男性)
2位は「カビの発生」でした。
人が住まなくなると空き家は締め切られ、日常的な換気が行われなくなります。
すると空気が循環せず、湿気がこもりやすくなります。
屋根や外壁の劣化から雨漏りが起こり、カビが一気に広がったという体験談も複数寄せられました。
結露や雨漏り、水漏れなどが起こっても、空き家だとなかなか異常に気づかず、カビだらけになってしまうこともあるのですね。
カビから臭いが発生し、クレームにつながった例もありました。
3位 不法投棄の被害
- 家電やペットボトルなどの不法投棄にあいました。実家の庭の草刈りをした際に気づきました(20代 男性)
- 定期的に草むしりをしなかったので外観がひどくなり、勝手にゴミを捨てられたことがあります(30代 男性)
- 実家の周囲に空き家が増えたことで不法投棄が増えて、庭に電子レンジが捨てられていたこと(50代 女性)
「不法投棄の被害」が3位でした。
管理されていない空き家は、不法投棄の対象になりやすいとされます。
庭が荒れているなど長期間放置されていることがわかりやすいと、見つかりにくいと認識されてしまうため、リスクは高まると考えられます。
実際に家庭ゴミや家電を捨てられるなど、不法投棄の被害にあったという人も多くなりました。
不法投棄は持ち主にダメージを与えるだけではなく、景観の悪化や悪臭の発生につながるため、近隣住民からのクレームにつながる恐れもあります。
4位 害獣の住みつき
- 田舎だったもので、空き家にして置いたら害獣が住みついていた(30代 男性)
- 飼ってはいなかったのですが、よく来ていた猫がいて、退去したあともずっといたようで近所から苦情を受けました(30代 女性)
- 物置に糠を置いたままにしたら、ネズミが大量に発生して近隣から苦情を受けた(50代 女性)
「害獣の住みつき」が4位に入りました。
人の出入りが絶えた空き家は、野良猫やネズミの住処になってしまうことも。
とくに餌になるものが残っている場合には、住みつかれやすくなると考えられます。
害獣は「糞尿による衛生面の問題」や「鳴き声による騒音」などの被害を引き起こし、空き家を拠点に周辺の住宅にも侵入しかねません。
そのため害獣についての苦情を受けたことがある人も多くいました。
5位 害虫の発生
- 田舎の古い家だったので、室内に虫が大量発生していた(30代 男性)
- スズメバチが巣を作り、迷惑物件として通報されてしまった(30代 女性)
- 「ハチの巣が作られている」と、隣の住民から苦情がありました。近場に住んでいないため、すぐに対応できずに困りました(40代 女性)
5位は「害虫の発生」でした。
空き家は人の出入りがなくなり、掃除や点検も頻繁には行われません。
雑草も繁殖しやすいため、虫に取って格好の住処となり、ハチなど危険な虫の巣ができることもあります。
とくにスズメバチなど危険性の高いケースは、近隣住民の安全に直結する問題。
そのため空き家に発生した虫についての苦情を受けた人もいました。
実家の空き家トラブルへの対応は「業者の利用」

実家の空き家でトラブルが起きた際の対応を聞いたところ、1位は「業者の利用(36.4%)」、2位「こまめな管理(28.9%)」と答えた人が多くなりました。
以下、3位「草木の手入れ(5.8%)」、4位「実家の売却(5.3%)」、5位「隣人へのお詫び(4.9%)」でした。
空き家を維持しながらトラブルに対応する方法としては、大きくわけて「自力で定期的な管理をする」「自力で難しいところは業者など外部に頼る」の2パターンがあります。
また「売却する」など、トラブルのもと自体をなくしてしまう方法も挙げられました。
1位 業者の利用
- 業者に依頼して室内清掃・家具処分をしてもらった(20代 女性)
- 実家が遠く、往復の交通費を考えると業者に頼むほうが安上がりだったので、業者にお願いして木を撤去してもらった(50代 女性)
- 業者に依頼して除雪をしている(60代以上 男性)
1位は「業者の利用」です。
業者を利用して対応している内容としては「庭木の剪定・伐採」「不用品の処分」「除雪」などがありました。
伐採など専門的な作業や、大きな家具の処分といった力の必要な作業については、業者に依頼したほうがスムーズという事情があります。
また自分でできる作業であっても、空き家が遠いと移動が大変です。
そのため日常的な管理や見回りを業者に依頼している人もいました。
便利ですが、「費用がかかること」「業者によって仕上がりや対応に差が出る」といった点には注意が必要です。
2位 こまめな管理
- 近隣に迷惑がかからないよう、定期的に実家へ行き庭の草刈りや簡単な掃除を行うようにしました。また、室内の換気をするために窓を開けて空気の入れ替えをしています(20代 男性)
- 定期的に訪問して、害虫の駆除や庭木の手入れをするなどの対策をしました(30代 女性)
- 月に1度は家を見に行き、窓を開けて換気をしたり庭の草刈りを行うようにしました。郵便物も都度回収してポストがいっぱいにならないようにしました(60代以上 男性)
2位は「こまめな管理」でした。
こまめな管理とは、定期的に実家を訪問して「庭の手入れ」「掃除」「換気」「設備の点検」などを行うことです。
実家を維持する場合には、トラブルを未然に防ぐために大切な対応のひとつ。
定期的に訪れることで、草木の繁殖や害虫の発生、建物の劣化などを早期に発見でき、トラブルになる前に対処できるからです。
アンケートからは「定期的に手入れしていると、近所の人にも伝える」という声も。
人の出入りがあることで、近隣住民に安心感を与えられるという効果を期待している人もいるとわかりました。
3位 草木の手入れ
- 木の枝を切った(30代 女性)
- 近所から連絡があったので、すぐに向かって草木を刈った(30代 男性)
- 低い木を数本だけ残し、高く伸びていた木だけでなく、他の木もすべて切った(50代 女性)
「草木の手入れ」が3位でした。
近隣からのクレームを受け、大きく育った木を抜いたり、根元から切ったという人もいました。
もっと根本的な対応として、庭から植物をなくして整地したというケースも寄せられています。
大がかりに剪定することで景観が整い、周囲への迷惑を軽減可能です。
ただし植物や土が残っていれば、剪定後も日常的な手入れは必要となります。
4位 実家の売却
- 家族や業者に管理を頼み、近隣の人にも「何かあれば連絡してほしい」とお願いしていました。それでも維持費がかさむため、最終的には売却を決断し、不動産会社に相談して空き家を手放しました(30代 女性)
- 業者に依頼して早く売ってしまった(40代 女性)
- 苦情以降、定期的に樹木の剪定を業者に頼んでおりました。ただブロック塀の苦情が入ったときには手放すことを決意し、実家じまいしました(50代 女性)
「実家の売却」が4位に入りました。
空き家になった実家を売却すると、トラブルの元がなくなります。
アンケート回答では、「しばらくは維持管理していたものの、管理の負担が大きくなってしまったために売却した」という例も多くなりました。
継続的な手入れやトラブル対応が難しい状況の場合には、手放すことで心理的・経済的な負担を大きく軽減できます。
5位 隣人へのお詫び
- まずは近隣の方々へ謝罪(30代 女性)
- 周辺住民に菓子折りを持って行って、謝罪しまくった(50代 男性)
- 台風の際は私がご迷惑をおかけしたお宅にご挨拶に行きましたが、誰も住んでいないということで、ちょっと苦言を言われました(60代以上 女性)
5位は「隣人へのお詫び」でした。
草木の越境や飛散物などで隣人に迷惑をかけてしまった場合には、関係悪化を防ぐためにまず「謝罪する」という対応がされていました。
空き家は所有者の目が届きにくいため、知らないうちに周囲へ影響を及ぼしていることも多くあります。
そのため迷惑をかけたことや、対応が遅れてしまったことについて、まず誠意を示すことが重要と考える人もいました。
謝罪だけでは問題そのものが解決しないため、謝罪したあとできるだけ早く具体的な対策を行った人も多くなっています。
実家の空き家トラブルを防ぐためにやっておくべきだったことは「こまめな管理」

「実家の空き家トラブルを防ぐためにやっておくべきだったこと」の1位は「こまめな管理(26.7%)」、僅差の2位は「実家の売却(24.4%)」、3位は「家財の整理(22.7%)」でした。
空き家トラブルを防ぐ方法としては、大きくわけて「継続的な手入れ」「早めの判断」「実家そのものをなくしてしまうこと」が挙げられています。
実家を維持する場合には、こまめな管理が重要です。
一方売却や解体をすることで、トラブルの原因をなくしたりリスクを減らしたりできます。
「早めに売却する方針を決めたかった」「事前に親と話し合い、荷物の整理を進めたかった」といった声も。
具体的にどう行動するかは家庭により異なりますが、事前の話し合いや早めに動くことの重要性を認識した人が多かったのも特徴です。
1位 こまめな管理
- ゴミを捨てづらいように、定期的に草刈りをやっておくべきでした(20代 男性)
- 定期的な見回りをするべきだったと後悔しています(50代 女性)
- 定期的に実家を訪問し、建物はもちろん庭木の越境問題を確認する(60代以上 男性)
1位は「こまめな管理」です。
空き家になった実家を維持しながらトラブルを防ぐためには、定期的でこまめな管理が必要だと感じた人が多くなりました。
「管理はしていたものの、もっと頻度を高くすればよかった」という声も。
例えば、草木の繁殖やカビなどは手入れの頻度が落ちると発生しやすいですし、不法投棄や害獣の住みつきなども人の出入りが少ないと起こりやすくなります。
一方高い頻度で人が訪問すると、トラブルの初期段階で対処できる可能性が高まります。
比較的シンプルな取り組みではありますが、空き家と居住地の距離が遠かったり、高齢だったりすると、所有者にかかる負担は大。
こまめな管理が難しい場合には、「家族で分担する」「業者に依頼する」などが現実的です。
2位 実家の売却
- 親が元気なうちに不用品など片付けて、売却しておけばよかったです(40代 女性)
- 兄弟はみな持ち家があったので、空き家のままにせず早々に売ってしまえばよかったと後悔しております。固定資産税や庭の管理費が高くつきました(50代 女性)
- 朽ちてくる前に売却しておけばよかった(60代以上 女性)
2位は「実家の売却」でした。
トラブルが起きる前に売却しておくべきだったと、後悔している人も多くいます。
実家を残しておくことでトラブルのリスクも残りますし、維持費や管理負担もかかり続けるからです。
また建物の状態がいいうちに売却すれば、「更地にしなくても売れる」「高く売れる」といった可能性も高くなります。
3位 家財の整理
- 家財の整理と、金目のものを置かない(30代 女性)
- 物をもっと減らしておけば、湿気がこもらなかったと思います(50代 女性)
- 空き家になる前に、家の中の不要な荷物を整理しておくことが大切だと思います。物が多いと管理が大変になります(60代以上 男性)
「家財の整理」が3位でした。
荷物が多いと湿気がこもりやすく、掃除もしにくくなり、カビや害虫の発生リスクが高まります。
また家電や貴金属などの家財が残っていることで、空き巣をはじめとする防犯面での不安も残ります。
取り組み自体は比較的始めやすいものの、「親が亡くなってからだと家財の分別に迷う」という声も。
そのため、親が生きているときから少しずつ始めるべきだったという後悔も寄せられています。
4位 家族との話し合い
- 住んでいる人が元気なうちに、もしものときはどうするのかを話し合って決めておくべきだと思う。「売るのか貸すのか」「リフォームして誰かが住むのか」など。責任の押し付け合いになるので、早めに決めておくほうがいい(20代 女性)
- 親が元気なうちに、家の今後(売却・解体・活用)を具体的に話し合っておくことに尽きます。荷物の片付け(遺品整理)が想像以上に重労働で費用もかかるため、少しずつ断捨離を進めてもらうべきでした(30代 女性)
- 一番大事なのは、親が元気なうちに家を今後どうするかを家族で話し合っておくことだと思いました。誰が管理するのか、売るのか残すのかを曖昧にしたままだと、結局放置しやすくなります(40代 男性)
「家族との話し合い」が4位に入りました。
方針が曖昧なままだと対応が後回しになりやすいため、事前に親や兄弟などの家族と話し合うことが重要だと考える人もいます。
「売るのか維持するのか」「維持するなら、誰が管理するのか」を決めておかないと、結果的に放置につながるという声もありました。
事前に「売ろう」「誰が管理しよう」などの方向性を共有しておくことで、行動がスムーズになります。
ただ話し合い自体を拒否する家族がいたり、意見の違いからなかなか話し合いが進まないことも。
話し合いをスムーズに進めるための工夫としては、「冷静に話し合える環境」「現実的な数字に基づいた、選択肢の提示」などがあります。
5位 建物の解体
- すぐに更地にしておくべきでした(40代 女性)
- 更地にすれば雑草以外のトラブルは回避できるかもしれません。家屋が残っていると税制面ではお得ですが、一部倒壊からの飛散物による損害賠償のリスクは否めません(50代 男性)
- 古い家だったので、早めに取り壊しておけばよかった(60代以上 男性)
5位は「建物の解体」でした。
建物を解体すると、土地は維持しながらも建物の老朽化によるリスクを減らせます。
例えば「災害時の損壊」「カビ」「家屋への害獣の住みつき」などは防ぎやすくなります。
早めに取り壊すことで、安全面の不安を大きく減らせるのですね。
実施には費用がかかるものの、一度行えば管理の手間は軽減されます。
ただし、更地にすると税制面で不利になる可能性があり、土が残っていると雑草の手入れなどは引き続き必要になります。
まとめ
今回の調査からは、実家が空き家になって起こったトラブルとしては、草木の繁殖やカビなど「放置によって徐々に広がるもの」が多く挙げられました。
近隣からクレームを受けて、問題に気づいた人も多くいます。
日常的な管理が行われていれば防げたり、リスクを減らせたりするトラブルも多く、早めの対応の重要性が浮き彫りになっています。
ただ、空き家が遠方にあって日常的な管理が難しかったり、トラブルの原因が大きくなり自力では対処できなかったりすることもあります。
そのため、業者の利用など外部の力を借りて対処や管理を行っている人も。
根本的にトラブルの原因を取り除く方法は売却で、相談先としては不動産会社や買取業者があります。





