なぜこんなに胸が痛むのか? 実家売却がつらい4つの理由
実家の売却に対し「どうしても気が進まない」「つらくて決断できない」と感じる人も珍しくありません。
「実家を売却するのがつらい・悲しい」と思う理由として、主に次の4つが挙げられます。
どの要因も、感情に寄り添った対応が必要です。まずは理由を明確にし、自分の気持ちを整理するところから始めてみましょう。
家族との思い出や愛着がある
実家を手放すことがつらいと感じる第一の理由は、「家族との思い出や愛着」が深く根付いているからです。
実家は単なる不動産ではありません。子どもの頃から過ごした時間、節目ごとの思い出などが詰まった「記憶の箱」でもあります。
玄関のにおい、壁のキズ、家具の配置など、何気ない風景のひとつひとつが思い出につながっているものです。実家を手放すことは「自分の過去を失う感覚」に近く、多くの人にとって大きな心の負担になります。
特に長年親と過ごした実家には感情的なつながりがあり、感情面での整理が売却の大きなハードルになるケースも多くあります。
心の拠り所を失う感覚になる
実家は多くの人にとって「心の拠り所」であり、帰省する場所・精神的な支えであるという人も、多いのではないでしょうか。
「一般社団法人あんしん解体業者認定協会」が実施したアンケート調査では、66.8%の人が「実家をなくすことに抵抗がある」と回答しています。
実家をなくすことに抵抗がある人の理由として「ルーツがなくなるような気持ちになる」「収入面で厳しい状況になった際に頼る先がなくなる」「帰る場所がなくなる」という声も挙がっています。
実家の売却は経済的な問題にとどまらず、生活や心の基盤にも大きな影響を与える問題であるといえるでしょう。
親や家族への罪悪感がある
実家を売却する際に「親に申し訳ない」「裏切った気がする」という罪悪感を抱く人も多いのではないでしょうか。
背景には、親世代が「家を子どもに残したい」と考えている現実があります。
アルバリンクが行った「【今住んでいる家を子どもに残したい?残したくない?】500人アンケート調査」では、子どもに家を残したいとする親は48.2%と、およそ半数を占めています。
【今住んでいる家を子どもに残したい?残したくない?】500人アンケート調査
残したい理由として「思い入れがある」と回答した親も7.9%おり、両親にとって大切な家を「売ってしまっていいのか」と子どもが悩む要因になっています。
アルバリンクが行った別調査「実家に関する不安に関するアンケート」でも、実家をどうするか決められない理由として「思い出が詰まっている」「生まれ育った家を取り壊すことが嫌」という声がありました。
実家を売却する際には、親や家族の思い入れを尊重しつつ、自分自身の気持ちとも向き合う時間が必要です。
合理的選択だけで決めるのではなく、売却前には以下の取り組みも検討しましょう。
- 家族でしっかり話し合う場を設定(感情の共有と安心感の創出)
- 思い出の整理・写真撮影・最後のお別れ会(心の区切りをつける場を設ける)
- 作業だけでなく、心の負担も見越したスケジュール設計
「感情面への配慮」を明確に行動に落とし込むと、売却を後悔なく迎えられる可能性が高まります。
親族との関係悪化や判断の重圧
実家の売却は自分ひとりの問題ではなく、多くの場合で「親族全体の合意」が必要です。
たとえば次のような議論が必要になった場合、時として感情的な対立を生み出します。
- 誰が主導するのか
- 売却時期や価格は妥当か
- 形見分けはどうするのか
特に兄弟姉妹が多い場合や相続人が複数いる場合、売却を巡って関係が悪化するケースも珍しくありません。
実際にアルバリンクが行ったアンケート調査でも、相続でもめそうなこととして「不動産の取り扱い」を挙げる人が最も多くを占める結果となりました。
【相続でもめそうなことランキング】男女500人アンケート調査
相続時にもめるリスクを避けるためにも、親族との話し合いでは、感情と事実を切り分けて冷静に話し合う必要があります。
必要に応じて司法書士や不動産会社などの第三者を交えると、円満に解決できるでしょう。
実家の売却がつらいときにおすすめの5つの心の整理方法
実家を売却するのがつらい理由には、思い出・罪悪感・家族との関係性といった感情的な要素が大きく関係しています。
しかし、気持ちがまとまらずに行動を先延ばしすると、経済的・時間的な負担が重くのしかかってくる恐れがあるため、注意が必要です。
そこでここでは「実家を売る」という決断のために必要な、心を整理する5つの方法を紹介します。
写真や動画で思い出を残しておく
「実家との別れがつらい」と感じたら、まず写真や動画で大切な思い出を記録に残しましょう。
家族で集まったリビング、子ども部屋、庭の景色など、心に残る場所を撮影しておけば、実家がなくなっても思い出が形として残るため、いつでも見返せます。
最近では『実家想い出フィルム』や、思い出をアルバムにできる『Photoback』などのサービスも登場しており、「感謝とともに見送る」気持ちが芽生えると活用する人も増えています。
「家を手放しても、思い出は消えない」と実感できる、心の整理の第一歩です。
付近の思い出の場所を巡る
実家周辺の思い出の場所を巡るのも、心を整理するひとつの方法です。
実家の近所には、歩いた道や遊んだ公園、学校への通学路など、心に刻まれた場所がいくつもあるのではないでしょうか。
付近を散策しながら地元の空気や景色を感じると、記憶が鮮明になり、思い出を整理する手助けになります。
家族や友人たちと思い入れのある場所を訪れ、写真を撮影したり、会話を動画に残したりするのもおすすめの方法です。
実家を手放しても、過去が消えるわけではありません。思い出を振り返りながら記録に残せば、心に折り合いがつき、新たな未来へのステップに繋がるでしょう。
家族と話し合い「想い」を共有する
「自分ひとりで決めるのが重い」「親に申し訳ない気がする」と感じているなら、家族と気持ちを共有し、話し合う時間を持つようにしましょう。
兄弟姉妹や親族と「どんな思い出があったか」「今後どうしたいか」を語り合えれば、売却の判断が家族全体の合意として前向きに受け止められるようになります。
話すうちに「大切な家だからこそ、次の人に引き継いだほうが一つの区切りになる」といった、少し違う見方ができる可能性もあります。
想いを言葉にして伝え合うと、売却へのつらさも和らぎやすくなるでしょう。
できる限り自分の手で遺品や部屋を整理する
遺品や部屋を整理しながら思い出を振り返ったり、部屋を眺めたりする時間を持つと、不思議と心の中も整理されやすくなります。
不用品をただ処分するのではなく、ひとつひとつの物品に触れ、自分の手で思い入れのある品を残すようにしてみてください。
自分自身で納得して整理するため、喪失感を抱きにくくなります。
実家を離れても思い入れの品を手元に残せれば、実家で過ごした温かな記憶とともに心の支えになるでしょう。
売却のメリットを整理してみる
感情に左右されそうになったときは、紙に書き出して整理する方法も有効です。メリットを「見える化」すると、実家を売るべき理由が明確になります。
たとえば、「固定資産税や維持費がかからなくなる」「空き家リスクを避けられる」「売却資金を将来に活かせる」など、数字や具体例を交えて視覚化してみてください。
実家を売らないデメリットや問題点も浮き彫りとなり、冷静に現実的な判断がしやすくなるでしょう。
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実家の売却で後悔しやすい3つのポイント
実家には強い思い入れがある分、売却の際には感情が絡みやすく、冷静な判断が難しくなるケースも珍しくありません。
また、売却に関する知識や準備が不足していると、想定外の出費や手続きの不備によって後悔につながる可能性もあります。
ここでは、特に多い後悔パターンとして次の3つを紹介します。
急ぎすぎて安く手放してしまった
実家を「早く処分したい」という気持ちから、適正な査定や比較検討を行わずに売却を進めてしまうと、本来の価値よりも大幅に安く手放してしまうリスクがあります。
特に両親の死去直後や相続税の支払い期限が迫っている場合は、焦って買い叩かれてしまうケースが後を絶ちません。
安く買い叩かれるリスクを防ぐには、複数の不動産会社から査定を取り、相場を把握してから判断をする必要があります。
不動産会社に査定依頼をする際には、1社で決め打ちせず、必ず3社以上に依頼してください。
また、査定結果の価格だけでなく、不動産会社の実績やサポート内容、評判なども確認しておくと、満足感の高い売却ができます。
思い入れのある実家だからこそ、できる限り高額で売却できる不動産会社を選びましょう。

「今のつらさ」に負けて「一生の後悔」をしない!
家の売却決定には大きな寂しさ・喪失感・罪悪感を伴いがちです。
しかし、感情に振り回されて大きな経済損失と後悔に苛まれることは避けねばなりません。
【ポイント1 早めの意思決定】
不動産という高額商品においては、適正な価格での買い手を見つけるために時間がかかります。
築古、狭小、旗竿地など欠点のある物件や逆に豪華すぎる物件は特にそうです。
手元資金が少なくなってから売りに出していたのでは、待てずに安値でたたき売ることになりがちです。
生活資金に問題がない状態でも、いたずらに決定を先送りにするのはおすすめできません。
人口減少ステージに入った日本では、人気地区を除いて物件価値は右肩下がりの傾向です。
火災や近年猛威を振るう水害による損壊や滅失、築古空き家の倒壊も心配です。
「3年前ならいい値がついたのに今売れば半値とか、買い手がつかない、あるいは家そのものが消失して更地」みたいなことになりかねません。
【ポイント2 複数の不動産業者の話を聞くこと】
個性の強い物件は査定額の幅が大きくなりやすく、良さを理解してくれる業者を見つけるのが大切です。
特に欠点のある物件では、その欠点を誇張され、不当に安く買いたたかれたり、仲介不可能と拒否されることも多い。
しかし、世の中にはそういう物件を売れる特別なノウハウを持った不動産業者もいるのです。
寂しさ・喪失感・罪悪感などの感情的問題は、時が癒してくれます。
しかし、得られるはずの対価を逃したお金の問題は、その後の人生まで左右し、後悔は一生続きます。
心を強く持って決定し、「今のつらさ」を「次の人生が始まる期待」に変えましょう!
【監修者】
IT企業経営 徳野 制(トクノ タダシ)
2度の売却体験に基づく情報サイト「一戸建て持ち家売却体験談」を運営。
不動産会社選びに失敗した
実家の売却で後悔につながる原因のひとつに「信頼できる不動産会社を選べなかった」というケースがあります。
対応が不十分な業者に依頼してしまうと、次のような状態に陥る可能性があります。
- 買い手を探す営業力が弱く、売却までに時間がかかる
- 書類管理や手続きがずさんで、トラブルや余計な費用が発生する
- 築古物件など特殊なケースに対応できず、魅力を買い手に伝えられない
- 市場相場に合わない査定を提示し、本来より安く売ってしまう
「売却が長引く」「相場より安くなる」「余計なトラブルに巻き込まれる」というデメリットがあるため、不動産会社選びは慎重にすべきです。
次の4ポイントに着目すると、納得できる不動産会社と出会いやすくなり、安心して実家の売却を進められるでしょう。
- 複数の不動産会社に査定を依頼し、金額や対応を比較する
- 過去の売却実績(特に同じエリア・同じ築年数の物件)を確認する
- 担当者の説明がわかりやすく誠実か、レスポンスが早いかをチェックする
- インターネット・SNSなどの口コミや評判を参考に、信頼できるかを見極める
上記のポイントを意識すれば、信頼できる不動産会社に出会いやすくなります。
もし「築古物件や空き家」といった特殊なケースでなかなか買い手が見つからないという場合には、不動産買取業者の利用を検討してみましょう。
なお、弊社アルバリンクは、全国に買取実績のある空き家専門の不動産業者です。大切なご実家を安心して手放せるよう、ご家族の方々と相談しながら丁寧にサポートいたします。
全国対応で査定料・ご相談は無料です。まずはお気軽にご相談ください。
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売却するための費用が想像以上に高額だった
売却にかかる費用の種類やそれぞれの目安額を把握できていないと、実家を売却するときに「思っていた以上にお金がかかった」と驚く可能性があります。
特に見落としがちな測量や境界確定、残置物撤去、滅失登記、ハウスクリーニングなどの費用が後から加算され、手取り額が想定より減るのが後悔の原因になりがちです。
売却活動では、仲介手数料や税金といった基本的な費用だけでなく、建物の状態や家財の量によっては追加費用が発生します。
特に築年数が古い実家や荷物が多く残っている実家では、予想を超える出費になるケースがあるので注意が必要です。
【実家の売却で発生する費用】
- 不動産会社への仲介手数料(売却価格の最大3%+6万円+消費税)
- 印紙税や登記手数料などの諸費用
- 譲渡所得が発生する場合の譲渡所得税
- 残置物の処分費(家財が多いと数十万円以上かかることも)
- 建物解体費(老朽化が激しい場合は数百万円にのぼるケースも) など
費用の見積もりを正確に把握するには、信頼できる不動産会社や税理士に相談し、早めに試算しておくことが大切です。
売却後に「こんなにかかるなんて…」と驚かないよう、事前準備をしておきましょう。
なお、実家の片付けが高額になるケースや費用の抑え方について、次の記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。

大切な実家の売却を成功させる3つのポイント
不動産を売却する際には、事前準備が大切です。
「実家を売るのがつらい」と感じるからこそ、親族全員が納得できるように、スムーズで後悔のない売却を目指しましょう。
大切な実家の売却を成功させるためのポイントは、主に次の3つです。
相続登記を含む法的手続きは早めに済ませておく
実家を相続した場合、相続登記を含む法的手続きは早めに済ませておきましょう。
2024年4月から、不動産の相続登記が義務化されました。相続が発生した場合、相続開始を知った日から3年以内に相続登記の申請を行う必要があります。
手続きを怠ると過料の対象となる点にも、注意が必要です。
相続登記を済ませていないと、スムーズに売却できず、トラブルの原因にもなりかねません。法的手続きは速やかに済ませておきましょう。
なお、相続した空き家の相続登記・名義変更についての詳細は、次の記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。

ハウスクリーニングや簡易修繕などで内覧時の印象を良くする
「大切な実家だからこそ、高値で売却したい」と考えているなら、清掃や軽微な修繕を行いましょう。
明るく清潔な空間に整えれば、住みやすさをアピールでき、買主が見つかりやすくなります。また、綺麗な状態になった実家を見れば、売却の決心もつき、心の整理もしやすくなるでしょう。
ただし、大掛かりなリフォームについては、慎重な判断が必要です。リフォームが買主のニーズにあっていなかった場合、リフォーム代が無駄になってしまいます。
シロアリ被害や雨漏り、設備の故障などがなければ、リフォームが不要なケースもあります。
リフォームが必要か簡単な修繕やハウスクリーニングで十分かは、自己判断せずに不動産会社と相談して決めましょう。
実家が古い場合にきれいに見せるコツについては、次の記事もぜひ参考にしてください。

売却時に使える補助金や特例を把握する
売却にはさまざまな費用や税金がかかる一方で、税制優遇や特例などの支援制度も用意されています。
事前に制度を把握して活用すれば、余計な出費を抑えられ、売却後の資金をより有効に使えるでしょう。
逆に補助金や特例を知らないまま売却を進めると、本来受けられるはずの節税や費用軽減を逃し、思ったより手元に残るお金が少なくなる恐れがあります。
解体費用やリフォーム代、安全性を確認するための費用などについては、補助金がある自治体も珍しくありません。
税制優遇については、譲渡所得税が3,000万円控除される「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」の活用がおすすめです。
条件はありますが、活用すれば3,000万円分の節税となります。実家の売却で後悔しないためにも、利用できる補助金や特例がないか、確認しましょう。
なお、実家売却でかかる税金と節税対策については、次の記事をぜひ参考にしてください。

実家を売らずに所有し続ける4つのリスク
実家に対する愛着や罪悪感から「売らずにそのままにしておこう」と、先送りにする方も多く見られます。
しかし、売却を後回しにすると経済的・精神的・法的なリスクが年々大きくなっていく点に注意が必要です。
以下に、実家を売らずに持ち続けた場合に起こり得る4つのリスクを解説します。
固定資産税や維持費がかかり続ける
実家を売らずに放置していると、住んでいないにもかかわらず固定資産税や維持費が毎年かかるというデメリットがあります。
空き家の維持にかかる主な費用は、次のとおりです。
【空き家にかかる年間維持費の目安】
- 固定資産税:約10万〜20万円(課税標準額の1.4%)
- 建物の修繕・補修費:約15万〜20万円
- 庭木の剪定・草刈りなど外回りの手入れ:約3万〜10万円
- 管理費用:数万円〜
- 水道光熱費:数万円〜
- 火災保険料:数万円〜 など
建物の評価額や場所によっても異なりますが、合計で年間50万円以上の負担になる可能性があります。
所有している限り維持費や税金がかかり続けることも、把握しておきましょう。
「空き家リスク」がある(防犯・倒壊・火災など)
実家を空き家にして放置すると、次のようなリスクが発生します。
リスクの種類 | 内容 |
---|---|
防犯リスク | 放火・不法侵入・窃盗 |
倒壊・火災リスク | 老朽化による倒壊、漏電や放火による火災 |
衛生・環境リスク | 湿気・カビ・害虫・動物の侵入 |
行政リスク | 「特定空家等」に指定 |
空き家は「人が住んでいない」「管理されていない」などの理由から侵入されやすく、窃盗や放火のターゲットになる可能性が高まる点に留意しましょう。実際に愛知県警の統計では、空き家を狙った窃盗被害は327件で、侵入盗の約13%を占めています。
詳しくは次の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

築年数が古く、定期的に管理されていない家では構造劣化が進み、地震や台風などの自然災害で倒壊する危険があります。老朽化した配線や不審火による火災も、リスク要因です。
湿気やカビの発生、動物の侵入などを放置していると、異臭や害虫の原因となり、近隣住民に不快感を与えたり、周囲からの印象が悪くなる可能性もあります。
さらに長期間放置された空き家は、環境悪化の原因として「特定空家等」に指定されるケースも少なくありません。
特定空家に指定されると固定資産税の軽減措置が解除されるだけでなく、改善命令・過料・強制解体に至る場合もあります。
空き家にしておくだけで多くのリスクを抱えることになると、把握しておきましょう。
時間・体力・心の負担が増え続ける
実家を残すという選択は、一見すると「とりあえず持っておけばいい」「売却の手間を省ける」と思えるかもしれません。
しかし空き家は放置するほど劣化が進み、次のような修繕や管理の手間が増えていくものです。結果的に、年数が経つほど時間的・体力的な負担が大きくなります。
- 定期的な清掃・通風・水回りのチェック
- 草むしりや庭木の剪定
- 郵便物や宅配物の確認・処理
- 雨漏り・シロアリ・カビなど劣化箇所の点検と修繕
- 近隣からの苦情対応やトラブル処理
こうした作業は一度だけで終わるものではなく、継続的に繰り返す必要があるため、年を追うごとに負担が積み重なっていきます。
特に遠方に住んでいる場合、交通費や時間的ロスだけでなく「なんとかしなければ」というプレッシャーも重なり、ストレスを感じやすくなります。
実家を放置し続ければ、自分自身の健康や生活の質にまで悪影響を及ぼす可能性がある点も、理解しておきましょう。
将来、相続や売却がさらに困難になる
「今はまだ大丈夫」と売却を先送りしてしまうと、時間の経過とともに手放すのが難しくなるリスクが高まります。主な理由は次の2つです。
- 相続人が増えて合意形成が難しくなる
- 老朽化により需要が少なくなる
まず、相続人が増えて合意形成が難しくなる点です。
親が亡くなったあとに名義変更をしないまま放置すると、当初の相続人が亡くなったときに、その子どもや配偶者が新たに権利を引き継ぎます。
これを繰り返すうちに相続人は雪だるま式に増え、全員の合意を得られずに売却できなくなる可能性が高まります。
また、老朽化により需要が少なくなることも理由のひとつです。
時間が経つにつれ老朽化・劣化が進み、見た目や構造に問題が出ると「安全性に懸念がある物件」として買い手の検討対象から外れる可能性も高まります。
「いつか売る」ではなく「売れるうちに売る」という視点が、後悔しないための大切なポイントです。
将来的なトラブルや価格下落を避け、家族や自分の負担軽減のためにも、早めに売却活動を始める必要があります。
弊社アルバリンクは、空き家買取を専門に扱う不動産会社です。全国に買取実績があり、スムーズにご実家を手放せるよう、丁寧なヒアリングとサポートを行っています。
査定や相談は無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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実家を売却するタイミングはいつがおすすめ?
実家を売却する際に「いつ売るか」 というタイミングの判断も、重要なポイントです。
おすすめのタイミングは、気持ちの整理だけでなく、相続や税金、家の状態、市場の動向など、さまざまな要素が関係します。
ここでは「相続前(生前)」と「相続後」に売却するメリットとデメリットを解説します。
相続前(生前)の売却がよいケース
相続前の売却がおすすめなのは、親がまだ元気で居住しており、家族で話し合いができる状況の方です。
特に、実家の価格が購入時より高くなっている場合は、譲渡所得の特例である「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があるため、節税の観点からも相続前の売却を検討しましょう。
相続前に実家を売却するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
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親がまだ元気なうちに家族全員の合意を得て売却を進めると、名義変更や相続登記などの煩雑な作業が不要なため、スムーズに売却できる点が大きなメリットです。
親本人の意思を尊重しながら売却方針を決められるため罪悪感も少なく、売却益の使い道の相談もできるためトラブルも回避しやすくなります。
一方で、親本人が売却に反対するケースもあり、家族間の対立を生む可能性に注意が必要です。
親が反対している場合は無理に売却を進めず、十分に話し合いをしてから売却を進めましょう。
相続後の売却がよいケース
相続後の売却がおすすめなのは、遺産総額が大きく相続税の課税対象となる方や、すぐに売却せず相続後の税制優遇を活用したい方です。
特に、基礎控除額(「3,000万円+600万円×法定相続人」)を超える遺産がある場合には、相続税の支払いが必要になるため注意しましょう。
相続後の売却についてのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
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親が亡くなったあとに実家を相続してから売却を検討するケースでは、相続に関する法律や税金の知識が必要になります。
ただし、現金が十分になくても、売却によって相続税の納税資金を確保できる点は、大きなメリットです。
また「相続開始から3年以内」に売却すれば、「取得費加算の特例」により譲渡所得税を軽減できる可能性があります。
「空き家の3,000万円特別控除(空き家特例)」の要件を満たせば、大きな節税も可能です。
一方で、相続登記をしなければ売却手続きが進められない点は、相続後に売却するデメリットです。
また、実家が空き家になる場合には、建物の老朽化による倒壊や管理費・固定資産税の負担などのリスクもあります。
相続前・相続後、どちらの売却にもメリット・デメリットがあるため、家族と相談し、総合的に判断しましょう。
実家を売るべきタイミングの詳細については、次の記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。

実家の売却を検討している場合はアルバリンクにご相談ください
「実家の築年数が古すぎて売れないのでは…」
「立地が悪くて買い手が見つからない…」
このような不安から、実家の売却をなかなか進められずにいる方も多いのではないでしょうか。
実際に、築古や空き家の物件は不動産会社に仲介を依頼しても買い手が見つからず、長期間放置されてしまうケースも少なくありません。
結果的に固定資産税や管理費の負担が増え、家族の大きな悩みになってしまう可能性もあります。
なかなか手放せない物件でお悩みなら「不動産買取」という方法がおすすめです。
買取なら買い手探しの必要がなく、スピーディーに現金化できるため、築古物件や立地が悪い家も比較的スムーズに売却できます。
弊社「株式会社Alba Link(アルバリンク)」は、日本全国の空き家などの売却しづらい物件を積極的に買い取っている不動産買取業者です。
築古物件や立地が良くない物件に関しても、活用ノウハウを豊富に持ち合わせているため、適正な金額をつけて買い取れます。
実際に、廃墟化した空き家の買取も過去におこなっており、フジテレビの「イット」をはじめ、多くのメディアに特集されています。
空き家などでお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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まとめ|つらい実家売却を、幸せな選択にするために
本記事では、実家の売却がつらいと感じる理由や心の整理方法、後悔しやすいポイント、手放さないリスクなどを紹介しました。
実家の売却は、誰にとっても感情の揺れが大きい出来事です。しかし、大切なのは「つらさ」を無理に否定するのではなく、悲しい気持ちや罪悪感を乗り越えるために「自分や家族が納得できるための準備」です。
「売る=失う」ではなく「売る=未来への準備」と考えると、前向きな気持ちで行動できます。専門家の力を借りながら、自分と家族にとって後悔のない選択をしていきましょう。
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