施設に入った親の家を賃貸に出す前に考えるべき2つのこと
親が介護施設に入所し、自宅が空き家になった場合、「すぐに賃貸に出してもよいのか」と迷う方は少なくありません。
しかし、いざ貸し出すとなると、確認すべき重要なポイントが複数あります。
具体的には、以下の点を事前に整理しておくことが大切です。
誰が名義人か確認する
家を賃貸に出す際に、まず確認すべき重要なポイントが「名義人が誰か」という点です。
仮に家の所有者が親であった場合、たとえ子どもであっても、親の同意がなければ第三者に貸し出すことは認められません。
もし親が認知症などで意思確認が難しい場合には、家庭裁判所を通じて「成年後見制度」の手続きを行う必要があります。
判断能力が不十分な方に代わって財産管理や契約行為などを行う後見人を、家庭裁判所が選任する制度
また、家が共有名義になっており、兄弟姉妹など複数人で所有しているケースでは、すべての名義人から賃貸への同意を得なければなりません。
家を貸すという行為は単なる事務手続きではなく、法律上の責任も関わってきます。
スムーズに賃貸を進めるためには、名義の確認だけでなく、必要となる合意の取得や手続きの流れを事前に整理しておくことが不可欠です。
家を貸せる状態かチェックする
家を賃貸に出すにあたっては、その建物が「貸せる状態」にあるかどうかを必ず確認する必要があります。
物件の状態によっては借り手が見つからなかったり、契約後にトラブルが発生したりするおそれがあるからです。
入居者にとって安全で快適な住環境を提供できない場合は、そもそも賃貸として成立しません。
トラブル防止と収益性の確保のためにも、あらかじめ以下の項目のチェックを行いましょう。
- 建物の老朽化の程度(外壁や屋根の劣化、ひび割れなど)
- 室内設備の不具合(水まわりのトラブル、電気・ガス設備の不良など)
- 内装の傷み具合(壁紙の剥がれ、床材の劣化など)
- 現行の耐震基準への適合状況
- 防犯面での不備(施錠・鍵の状態、照明、防犯設備など)
- 臭いやカビの発生など、生活に支障のある衛生状態
- バリアフリーや高齢者対応など、設備の対応状況
これらの項目に問題がある場合には、必要に応じてリフォームや修繕を検討する必要があります。
特に築年数が古い住宅は、見えない部分に問題が潜んでいることもあるため、専門業者による点検を依頼すると安心です。
また、改修にかかる費用と想定される家賃収入をもとに、収支のシミュレーションを行い、賃貸として成り立つかを事前に見極めましょう。
なお、将来的に親が自宅へ戻る可能性がある場合には、契約期間を限定できる「定期借家契約」を選ぶと柔軟な対応が可能です。
こうした点検と準備を怠ると、貸し出した後に思わぬトラブルが発生し、かえって負担が大きくなるケースもあります。
スムーズかつ安全に賃貸運用を始めるためには、物件の状態確認と契約形態の選定を慎重に行うことが不可欠です。
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施設に入った親の家を賃貸に出す3つのメリット
施設に入所した親の家をどう活用するかを考えるうえで、「賃貸に出す」という選択肢には多くのメリットがあります。
単なる収益確保にとどまらず、空き家リスクや維持費の問題にも対処できます。
以下では、賃貸に出すことで得られる代表的なメリットを3つに分けてご紹介します。
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
家賃収入を得られる
親が施設へ入所し、実家が空き家になった場合、その家を賃貸に出すことで家賃収入が見込めます。
この収入は、施設の入居費や介護費用、医療費、生活費などの支出に充てられ、家計の負担軽減に貢献します。
さらに、将来的な相続費用や修繕積立金にも充てられるので、計画的な資産管理にもつながります。
活用の仕方次第では、親世代だけでなく子世代にとっても経済的なメリットが期待できるでしょう。
固定資産税や維持費が軽減できる
住む人がいなくなった家にも、固定資産税は毎年かかります。
とくに空き家の状態が続くと、税制上の優遇が受けられなくなるリスクもあり注意が必要です。
たとえば、住宅用地に対して適用される「小規模住宅用地の特例」では、一定の要件を満たせば土地の固定資産税が最大6分の1に軽減されます。
参照元:相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
しかし、家屋が老朽化して倒壊の恐れがあるなど「特定空き家」に指定されると、この特例が外れることがあります。
参照元:安城市
このように、賃貸として活用することは、家を有効活用するだけでなく、税金・維持費の面でも経済的なメリットが得られる現実的な選択肢といえるでしょう。
固定資産税については以下の記事でも解説していますので、参考にしてみてください。

思い出の家を残せる
賃貸に出すことで、誰かが日常的に住むようになれば、換気や通水といった基本的な管理が自然に行われるため、空き家のままよりも建物の老朽化を防ぎやすくなります。
このように物理的な劣化を防ぎつつ、住まいとしての機能を保てる点が、「思い出の家を残せる」理由のひとつです。
また、賃貸という形であっても、建物そのものを手放すわけではないため、家族の記憶が詰まった空間を今後も維持できます。
さらに、親の体調が回復して再び自宅に戻る可能性がある場合でも、「定期借家契約(更新のない期間限定の賃貸契約)」を活用すれば、一定期間だけ貸し出すことが可能です。
このように、建物の劣化を抑えながら、思い出と共に住まいの価値を守れる点が、賃貸という選択の大きなメリットといえるでしょう。
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施設に入った親の家を賃貸に出す際の4つの注意点
親の家を賃貸に出す際には、家賃収入などのメリットだけでなく、事前に確認しておくべき注意点も多くあります。
とくに、空き家となる期間が長くなるほど、想定外のコストやトラブルが発生する可能性もあるため慎重な判断が求められます。以下では、特に注意したいポイントとして、
の4点を中心に解説していきます。
空室リスクや借り手がつかない可能性がある
施設に入所した親の家を賃貸に出す場合、収入が得られるメリットがある一方で、空室リスクにも目を向ける必要があります。
たとえば、築年数が古く、駅から遠かったり、間取りが今のニーズに合わなかったりする物件は、借り手がつきにくくなる傾向があります。
空室が続けば、その間は収入が途絶えるだけでなく、管理費や固定資産税といった費用は発生し続けます。
そのため、賃貸に出す前には地域の需要や物件の魅力を冷静に見極めたうえで、長期的な収支計画を立てておくことが重要です。
現実的な見通しを持って運用することで、空室リスクにも柔軟に対応しやすくなります。
建物の老朽化を防ぎ資産価値を維持する必要がある
賃貸として親の家を活用する場合、安定した運用を続けるためには建物の管理が欠かせません。
長期間人が住んでいない住宅では、換気や通水といった基本的なメンテナンスが行われず、湿気によるカビの発生や、給排水設備の不具合といった問題が起こりやすくなります。
また、外壁や屋根の劣化が進行すれば、大規模な修繕が必要になり、運用コストが一気に跳ね上がるおそれもあります。
こうした劣化を放置してしまうと、借り手が付きにくくなるだけでなく、賃料の引き下げや長期空室など、収益面でも大きな影響を受けかねません。
賃貸運営を成功させるには、定期的な賃貸物件の維持管理も重要です。
リフォームや修繕といった初期費用がかかる
家を賃貸に出す際は、借り手に選ばれる物件にするためにも、建物の状態に応じたリフォームや修繕が必要になることがあります。
長く住み続けていた家やしばらく空き家だった住宅では、設備や内装が劣化しているケースがあります。
そのままでは内見時の印象が悪くなり、借り手がつかない原因になりかねません。
キッチンや浴室の交換、壁紙や床の張り替えなどを行うことで、住みやすく清潔感のある空間に整えることができ、入居希望者からの反応も良くなります。
ただし、これらの工事には費用がかかるため、家賃収入で回収するには一定の期間が必要です。
想定外の出費にならないよう、あらかじめ必要な工事とその費用を洗い出し、賃料や運用期間と照らし合わせながら、収支のバランスを慎重に見極めておくことが大切です。
リフォームの費用相場については、以下の記事を参考にしてみてください。

借主とのトラブル対応が必要になる
賃貸に出した親の家では、借主との間で思わぬトラブルが起こることもあります。
例えば、家賃の滞納や近隣住民との騒音問題、退去時の原状回復に関する認識の違いなど、貸主として対応を求められる場面は少なくありません。
このような事態を避けるためにも、借主とのやり取りに不安がある場合は、管理会社に業務を委託するという選択もおすすめです。
万が一のトラブルに備えるためには、契約時に対応方法や責任の分担を明確に取り決めておくことが重要となります。
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施設に入った親の家を賃貸に出す際の手続きと流れ
親の家を実際に賃貸に出すと決めた場合、必要な手続きや準備には意外と多くのステップがあります。
スムーズに進めるためにも、あらかじめ全体の流れを把握しておきましょう。
具体的には、以下のような手順を確認しておくことが大切です。
それぞれの段階で気をつけるポイントを、順を追って解説していきます。
なお、空き家を個人で貸す手順や注意点等については、以下の記事でくわしく解説しています。

住宅ローンや名義、相続人の確認を行う
施設に入所した親の家を賃貸に出す際は、住宅ローンの有無や名義人、相続人の確認が欠かせません。
住宅ローンが残っている場合、多くの金融機関では「自宅としての使用」を前提とした契約内容になっており、賃貸利用は契約違反とみなされる恐れがあります。
まずはローンが完済済みかどうかを確認し、残債がある場合には、あらかじめ金融機関に相談しておくとよいでしょう。
さらに、家の名義が親になっているケースでは、親本人の意思確認や、子どもが手続きを行う場合の委任状の準備が求められます。
一方で、すでに親が亡くなっている場合には、相続手続きが完了し、正式な相続人が決定していなければ、賃貸契約を結ぶことはできません。
相続人が複数いる場合は、全員の同意が必要となるため、あらかじめ家族で話し合っておくことが重要です。
賃貸管理会社や不動産会社を選定する
施設に入所した親の家を賃貸に出す際は、信頼できる管理会社や不動産会社にサポートを依頼することが重要です。
入居者の募集や契約手続きをすべて自分で行うのは大きな負担となるため、専門業者に任せた方がスムーズに進めやすくなります。
業者を選ぶ際は、以下のポイントに注目して比較・検討しましょう。
- 対応エリアが希望する物件所在地に合っているか
- 管理実績が豊富で、同規模・同地域の物件を扱った経験があるか
- トラブル対応の体制が整っているか(例:家賃滞納や設備トラブル時の対応)
- 見積もり内容が明確で、料金とサービスのバランスが取れているか
- 管理手数料の金額だけでなく、代行業務の範囲が明確か
- 定期借家契約などの柔軟な提案が可能か(将来的に親が戻る可能性がある場合)
複数の会社に見積もりを依頼して比較することで、自分たちに合った業者を見つけやすくなります。
契約前には必ず、業務内容やトラブル発生時のサポート範囲を細かく確認しておきましょう。
必要に応じてリフォーム・ハウスクリーニングを実施する
家を賃貸に出すにあたっては、建物の状態を見直し、必要に応じてリフォームやハウスクリーニングを行うことが欠かせません。
特に、長年住んでいた家や一定期間空き家だった場合は、設備の老朽化や汚れが目立ちやすく、そのままでは入居希望者の印象を下げてしまう恐れがあります。
例えば、水回りの改修や壁紙の貼り替え、床材の補修などは、住まいの快適さと安全性を保つうえで重要です。
また、プロによるハウスクリーニングを依頼すれば、室内がすっきりと整い、内見の際の印象もぐっと良くなります。
こうした準備を丁寧に進めることで、入居がスムーズに決まりやすくなり、結果として空室リスクの軽減や賃料の安定にもつながります。
初期投資には一定の費用がかかりますが、長期的な賃貸運用を見据えるなら、早めの対応が安心です。
賃料の相場を調査し、条件を設定する
家を賃貸に出す際には、まず地域の賃料相場を把握しておくことが欠かせません。
実際の相場より高すぎる金額を設定してしまうと、なかなか借り手が見つからず、空室のまま時間が経ってしまうリスクがあります。
周辺で募集中の物件や、不動産情報サイトに掲載されている賃料をチェックしつつ、築年数や間取り、駅からの距離なども考慮しながら、適切な家賃を見極めるのがポイントです。
また、賃料だけでなく、敷金や礼金、更新料、さらには管理費・共益費といった費用面の条件も忘れずに見直しておきましょう。
入居希望者にとっては、これらの条件が契約を決める判断材料になることも多いため、不動産会社と相談しながらバランスの取れた内容に整えておくと安心です。
こうした準備をきちんと行えば、スムーズに入居者が決まりやすくなり、賃貸経営を安定して進めやすくなります。
入居者を募集し、賃貸借契約を締結する
入居者を募集する際には、まず不動産会社や管理会社に依頼して、物件情報を広く告知してもらうのが一般的です。
室内の写真や設備内容を見やすく掲載しておくと、興味を持ってもらいやすくなります。
内見に備えては、事前の清掃や設備のチェックを済ませておきましょう。
第一印象が良くなるように整えておくことで、成約につながる可能性も高まります。
入居希望者から申し込みがあった際には、申込書や本人確認書類をもとに、家賃の支払い能力や人柄などを確認する「入居審査」を実施します。
とくに問題がなければ、契約条件をお互いに確認し合い、重要事項の説明を経たうえで賃貸借契約の手続きを進めます。
このとき、契約の種類(普通借家契約か定期借家契約)、契約期間や家賃、更新料といった条件を明確にしておくことが、トラブルの予防につながります。
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施設に入った親の家を賃貸に出す以外の3つの選択肢
親が介護施設に入所した後、実家を賃貸に出す以外にもさまざまな活用方法があります。
将来の見通しや家族の意向に応じて、最適な選択をするためにも、他の選択肢についても検討しておきましょう。
たとえば以下のような方法があります。
それぞれの特徴や注意点について、順に解説していきます。
親の家を売却する
親が高齢者施設に入所し、今後自宅に戻る見込みがほとんどない場合には、その家を売却するという選択も視野に入ってきます。
売却によって得た資金は、介護や医療の費用にあてられるだけでなく、固定資産税やメンテナンスにかかる費用といった継続的な負担を減らすことにもつながります。
現金化した資産は、将来的な相続の場面でも有利に働きます。
不動産を共有名義で相続するよりも、分配しやすい形となるため、相続人間のトラブルを避けやすくなるのです。
また、条件を満たせば「居住用財産の3,000万円特別控除」が適用され、譲渡所得税の負担を抑えられる可能性もあります。
なお、売却には親本人の意思確認と同意が欠かせません。
まずは家族でしっかり話し合い、必要があれば法律や不動産の専門家に相談するのがおすすめです。
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空き家として維持する
親の家を空き家として残しておくという選択には、将来的な選択肢を広げておけるというメリットがあります。
たとえば、親が施設の生活に馴染めず、再び自宅での生活を希望するかもしれません。また、子ども世代がいずれ住む予定がある場合も、急いで売却や賃貸に踏み切る必要はないでしょう。
周辺地域で再開発が進んでいる、あるいは地価の上昇が期待されるようなエリアであれば、今すぐ手放すよりも、しばらく様子を見たほうが得策になるケースもあります。
とはいえ、誰も住んでいない家は想像以上に早く傷んでしまうものです。
換気や水回りの通水、庭の草取りといった管理作業は意外と手間がかかりますし、固定資産税や光熱費といった出費も毎年発生します。
定期的に現地へ足を運べるかどうか、自分たちの生活スタイルと照らし合わせながら、現実的な管理体制を考えることが大切です。
リバースモーゲージを利用する
親の家を活用する方法の1つに、「リバースモーゲージ」の利用もあります。
これは自宅を担保にして金融機関から融資を受け、本人の死亡後にその家を売却して借入金を返済するという仕組みです。
定期的に、またはまとめて資金を受け取れる点が特徴で、毎月の返済も利息のみで済むため、介護や医療の費用をまかなう手段として注目されています。
高齢者でも利用でき、資金の使い道にある程度の自由があるのも魅力です。
一方で、推定相続人全員の同意が必要になることや、不動産の評価額が下がる可能性、融資額に上限があることなど、慎重に判断すべき点もあります。
施設に入った親の家を賃貸に出すか迷ったときの5つの判断基準
親の家を賃貸に出すかどうか迷ったときは、感情だけでなく複数の視点から冷静に検討することが大切です。
以下の観点をチェックしながら、現実的な選択肢を見極めましょう。
親が自宅に戻る可能性はあるか
たとえ親が介護施設に入所していても、体調や気持ちの変化から「やっぱり自宅に戻りたい」と希望する可能性はゼロではありません。
実際に、施設の環境になじめず、慣れ親しんだ自宅での生活を望む方も少なくないのが現実です。
こうした背景を踏まえると、賃貸に出す前に「親の意思」や「今後の見通し」をしっかり確認しておくことが欠かせません。
もし将来的に親が戻る可能性があるなら、契約期間をあらかじめ決められる「定期借家契約」を検討するとよいでしょう。
長期契約にしてしまうと、いざというときに柔軟な対応が難しくなる場合もあります。
判断に迷ったときは、ケアマネジャーや施設の職員などにも相談しながら、総合的に方向性を考えていくことが大切です。
空き家の維持・管理ができるかどうか
家を賃貸に出すか迷ったときは、「空き家として維持・管理が可能かどうか」も重要な判断ポイントです。
今後住む予定がなくても、家族の思い出が詰まった住まいは簡単に手放せないこともあるでしょう。
そのような場合は、すぐに売却や賃貸に踏み切らず、一定期間空き家として保有しながら様子を見るという選択肢もあります。
ただし、空き家を維持するには、定期的な換気や通水、庭の手入れ、清掃といった作業が欠かせません。
こうした管理には手間や費用がかかり、遠方に住んでいる場合には負担が大きくなりがちです。
加えて、適切に管理されていない状態が続くと「特定空き家」に指定され、固定資産税が増額されるリスクも生じます。
そのため、家の管理を続けられる体制が整っているかどうかに加えて、日々の生活や距離的な負担まで含めて、実情に合った判断が求められます。
立地や築年数から見た賃貸需要の有無
家を賃貸に出す際、立地や築年数は需要に大きく影響します。
たとえば、駅が近かったり、学校やスーパーが徒歩圏内にあったりする場所は、利便性が高く人気があります。
反対に、交通の便が悪く、生活インフラが整っていない場所だと、なかなか入居者が決まらないこともあります。
また、築年数が古い家の場合、キッチンや浴室などの設備が今の暮らしに合っていないこともあります。
特に昭和56年以前の建物は、耐震性の面でも注意が必要です。
こうした条件を踏まえたうえで、内装のリフォームや設備の更新を検討しておくと、入居希望者からの反応がぐっと良くなる可能性があります。
家族間での意思統一が取れているか
親が施設に入所した後、その家を賃貸に出すことを検討する際には、まず家族の間でしっかりと意思を揃えておくことが不可欠です。
とくに兄弟姉妹が複数いる場合は、誰が主導して対応するのか、そもそも賃貸に出すのか、それとも将来のために保有しておくのかといった点について、事前に話し合っておく必要があります。
もし合意が曖昧なまま話を進めてしまうと、「そんな話は聞いていない」「自分は賛成していなかった」といった不満が噴き出し、家族内でのトラブルに発展するおそれがあります。
さらに、家の名義が複数人で共有されている場合には、手続きにあたって全員の同意が必要です。
こうした事情もふまえ、まずは親の希望を丁寧に確認しつつ、家族で意見をすり合わせる時間を設けることが大切です。
不安がある場合には、弁護士や行政書士などの専門家に相談することで、円滑に話が進むこともあります。
初期費用やリスクに対する経済的な余裕はあるか
家を賃貸に出す際には、あらかじめリフォームや修繕、ハウスクリーニングといった初期費用が発生する可能性を考えておく必要があります。
借り手がすぐに見つからないケースや、家賃滞納・設備の不具合といったトラブルも想定しておくと安心です。
そうした予期せぬ出費に備えるには、ある程度の経済的余力が求められます。
自分で賃貸管理を行う場合は、突発的な対応に追われる場面もあるため、日常生活とのバランスを考慮することも欠かせません。
管理を専門業者に委託すれば負担は軽くなりますが、そのぶん管理手数料が発生します。
こうした初期投資や管理の手間、運用上のリスクなどを総合的に見極めたうえで、家計への影響を現実的に判断することが大切です。
無理のない資金計画を立てながら、自分たちに合った方法を選びましょう。
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親の家を貸し出せない場合は「買取」という選択肢も検討しよう
空き家を放置していると、建物の劣化や固定資産税の負担、近隣トラブルなど、さまざまなリスクが生じる可能性があります。
「手放したほうがいいかもしれない」と感じている場合は、専門の買取業者に査定を依頼してみるのも一つの方法です。
査定を受けることで、現在の空き家がどれくらいの価値を持っているかを把握でき、今後の判断材料になります。
費用はかからず、簡単な手続きで依頼できるケースがほとんどのため、まずは気軽に利用してみてはいかがでしょうか。
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実際に、廃墟化した空き家の買取も過去におこなっており、フジテレビの「イット」をはじめ、多くのメディアに特集されています。
空き家などでお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
弊社スタッフが、あなたのお悩みを解決できるよう、全力でサポートさせていただきます。
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アルバリンクついて詳しく知りたい方は、アルバリンクの評判で口コミや評判・買取実績などについて詳しく説明していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
まとめ|親の家を賃貸に出す前に家族で話し合おう
親が施設へ入所し、自宅が空き家になったとき、「賃貸に出す」という選択肢がまず思い浮かぶかもしれません。
確かに、家賃収入を得られる点では魅力的ですが、だからといってすぐに決断するのはおすすめできません。
たとえば、名義は誰なのか、親本人の意思は確認できているか、建物の状態に問題はないかなど、慎重に確認しておくべきポイントは数多くあります。
さらに、家族内で意見が分かれていないか、賃貸経営として収支が成り立つかどうかなど、多面的に検討する姿勢が欠かせません。
また、親がいずれ自宅へ戻る可能性がある場合には、賃貸以外の活用法である売却や維持、リバースモーゲージといった選択肢も視野に入れることが必要です。
こうした判断を冷静に行うためにも、まずは家族でしっかり話し合い、全員の考えを共有しておきましょう。
そのプロセスが、将来のトラブルを防ぎ、安心して家を活用していくための第一歩になります。
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